第18話 あの女

 ああ、またあの女が居る。

 俺は街中の人ごみの中にあの女の姿を見つけた。

 どういう訳だが、気が付くと居るのだ。

 偶然立ち寄ったコンビニや、休日の散歩している時に。

 俺とは何の関係もない。少なくとも、俺自身はそう思っている。

 だから、話しかけたことは一度もない。ただ、こうも続くと偶然とも思えない。

 これはひょっとして「ストーカー」というやつではないだろうか?

 もっとも俺自身がストーカーされるような魅力があるかと言えばノーだ。

 容姿は人並みで、特に目立つものがある訳ではない。

 それなのに、あの女は付いてくる――何のために?

 分からない。しかし、話しかけて確認する気もない。

 もう一度探すと、あの女は消えていた。ホッとする反面、やはり確認すべきだったのではと後悔する。


 きっと確認するまで、この関係は永遠に続く――。

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