第4話 レベル上げ
称号 【優しきテイマー】を獲得した
また称号手に入れちゃったよ。えーと、私優しいことなんかしたかな……まあ、称号の詳細を見れば分かるから気にしなくていいや。
称号 優しきテイマー
野生のモンスターを回復してあげた人に送られる
効果テイムモンスターの成長率上昇微
これは嬉しい称号だ!丁度いい称号も手に入れたし、今日はレベル上げをしようかな。
「よぉーし、カグヤも一緒にレベルを上げよぉー」
「キュウ!」
森の方へと向かったサキたちの前に現れたのは1匹のウルフだった。
ウルフが持つスキルに【野生の勘】というものがあるので、スライムとは違い居合切りでは倒し切れない相手だ。
「カグヤ、戦ってみる?」
「キュウ!!」
今までずっと攻撃を受け続けてきたカグヤの初めての攻撃は兎らしく蹴りだった。兎特有の脚力から放たれた蹴りは【野生の勘】を持つウルフには見切られてしまい不発に終わった。
「バウ!」
そしてウルフはサキが動かないのを見て反撃を開始した。ウルフの反撃は四足歩行の獣らしく鋭い牙による噛みつきだった。しかしカグヤは今まで攻撃を受け続けたことにより、スキルではないとある技能を身に付けていた。その技能とは、攻撃を最低限度のダメージに抑えられることだ。
「大丈夫カグヤ?私も手伝おうか?」
「キュウ」
噛まれた傷に比べてカグヤが受けているダメージは少なかった。しかしこのままではジリ貧なので、手助けをしようとしたサキだったが、カグヤは首を横に振り拒否した。
ここでウルフすら倒せなければカグヤは一生弱虫のままだ。逆にここでウルフを倒せれば一皮剥けることが出来るだろう。
「バウ」
「キュウ!」
ウルフの鳴き声はまるで来いとでも言っているようだった。それに呼応してカグヤも鳴き、走り出した。正面からの攻撃は当たらないことが分かったカグヤは自分の小さな身体を利用して小回りよく動き回ることでウルフのことを錯乱させようとした。
しかしウルフは目を使ってカグヤを察知している訳では無いので、カグヤの移動は全くの無意味になってしまっていた。
そんなことを知らないカグヤはウルフの背後を取り、蹴りを放った。
「バウ!」
【野生の勘】が反応したウルフは振り返り、自分目掛けて蹴りを放っているカグヤ目掛けて前脚を振り下ろした。
叩き落とされたカグヤは地面に綺麗に着地すると一気にウルフの首元へと跳んだのだ。自分の【野生の勘】の反応速度以上の速度で跳んで来たカグヤに反応出来ず、喉笛を噛み切られた。
「よくやったよカグヤー!!」
「……キュウ」
私はウルフに勝ったカグヤのことを撫で回しながら、回復魔法を使って体力を回復させた。
――3時間後――
「ふぅ結構頑張ったなぁ。ねぇーカグヤ」
「キュウ!」
――ステータス――
名前 サキ
体力490/490
魔力270/1240
職業 聖女Lv8
スキル 刀術Lv9 神聖魔法Lv2 テイムLv3 指揮Lv3 魔力増加Lv6
称号 礼儀正しい人 ギルドのマドンナのお気に入り 優しきテイマー
装備頭
上半身 普通の服
下半身 普通のズボン
靴 普通の靴
武器 初心者の刀
アクセサリー
種族 ホワイトラビットLv9
名前 カグヤ
体力179/179
魔力280/320
スキル蹴術Lv8 癒しの波動Lv7 噛みつくLv2 魔力増加Lv8
アクセサリー
――ステータス――
おぉーすごいスキルレベル上がってる!
「ねぇ、カグヤ一旦街に帰ろっか」
「キュウ!」
――ファスター――
何あれ!?あのウサギ可愛すぎない。
そうだよね。私も可愛いって思った!!
「良かったねカグヤ。みんなカグヤのこと可愛いって言ってるよ」
「キュウ!」
「良かったねー!」
私がカグヤの身体をモフモフしながらじゃれていると、周りでカグヤのことを可愛いと言っていた人達が倒れちゃった。
「あれぇー、みんな倒れちゃったよ?どうしたんだろー」
「キュウ……(それはご主人様のせいでしょ……)」
サキは、カグヤがそう思っていることを知らずにカグヤの身体をモフモフしながら話を続けた。
「まぁ別にいっか。次は生産とかしたいなぁー。どこでできるんだろ?ギルドで聞いてみよー」
「すいませーん」
「はーい、あ!サキさんじゃないですか!」
ギルドでサキのことを出迎えたのは、ギルドのマドンナと呼ばれてた女性だった。
「あ、さっきのえーと……すいません名前聞いてませんでしたね」
「別に気にしなくていいですよ。ちなみに私はミスズと言います」
へぇ、ミスズさんって言うんだ。可愛らしい名前だなぁ。
「わかりました。ミスズさんですね。ミスズさん、私生産をやってみたいんですけど、どこで出来ますか?」
「はい、それならギルドで1時間30ラオで生産室と初級セットを貸し出してますよ」
「じゃあ、お金のために素材を売りたいのですが」
「わかりました。.....全部で2500ラオです」
「じゃあ3時間貸してください」
「わかりました」
「よーし、今日はポーションを作るぞー!!」
ポーションとは魔法を使わずに回復する手段である。基本的に回復魔法を持たない前衛構成のスキルを持つ冒険者がよく使っている物だ。
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