第14話 白狼達再び

『下水』


そこでは沢山のラットマンが奥の方から出て来て居た


対処していたであろう数人の衛兵達は既に息絶えラットマンに食い荒らされて居る


剣士は暗闇の中では無類の強さを発揮する


先頭を行く剣士は次々とラットマンを仕留めながら進んだ



「少し待て…使えそうな装備品を装着して行く」



女戦士は剣と盾を持っただけの軽装でここまで来ていた


剣士と違い敵の攻撃を受け止めるタイプの戦い方では怪我をするリスクが高かったのだ



「剣士!!お前のそのなまくらロングソードもここで交換して行け」


「あぁ…そうだね…この剣ももうボロボロだ」


「女海賊も使えそうな武器を拾って行け…狭い場所で石のつぶてなぞ振り回せんぞ?」


「どうすっかな…私剣を上手く使えないんだよね」


「衛兵は小さい斧を標準兵装で持っている筈だ」


「有った有った…これか…斧ってかピッケルじゃん」


「それが有れば壁も登りやすい」


「おけおけ!これ使うわ」


「役割を決めて置こう…女海賊は明かり役で私の背後で先を照らせ」


「剣士は今のまま先行して敵を倒しても良いが相手がが多い場合私の所へ戻れ」


「分かった」


「タゲは私が引き受けるから無理をして怪我をしてしまうのは避けろ」


「女エルフは一体づつ確実に弓矢で仕留めるんだ…刺さった矢の回収は女海賊がやるんだ…いいな?」


「てか思ったよりラットマン多くね?」


「なんか強いラットマンも混ざってるよ…前に来た時とは違うと思った方が良い」


「下水が狭い分対処しやすい…行くぞ!!」




強いラットマンは一回り大きく剣士並みの運動性があり複数体同時に襲われると危険だ


それを女戦士の盾で受け止め1体づつ処理をして進む


女海賊も遊んでいる訳では無い…それなりに重い体重を生かしたタックルやピッケルを使った攻撃は


十分女戦士をサポートしていた




「狭い場所では私の盾が有効だ…進むぞ!!」


「狭間が近い…彷徨う魂が見える」


「ここの奥が法王庁の真下になってるらしいよ?」


「人骨が散乱している理由はお前は知っているのか?」


「アサシンが言うにはカタコンベになってるってさ…そういえば剣士は大丈夫?」


「今は大丈夫…多分退魔の効果だと思う」


「前に来た時は剣士が悪霊に憑りつかれそうになってたんだ」


「カタコンベか…見たくない物だな」


「女エルフも気を付けな?ヤバイくらい死体が散乱してるから」


「ラットマンはその死肉を餌にしている訳だな?」


「だろうね?」


「さて…まず目指すは法王庁…こっちで良いんだな?」


「お姉ぇはどういうつもり?いきなり法王庁ん所行くの?」


「こんな穴倉に居ては状況が掴めん…一旦外に出て隠れて様子を伺う」


「こっちだよ…この柵の奥が法王庁」


「待って!!奥に沢山の人の気配」


「数は!?」


「数え切れない…こっちに向かってくる」


「隠れるぞ!こっちへ来い」




4人は明かりを消し袋小路になった下水の側道に身を隠した


ゴトン! ズズズズ


どうやら隠し通路が有るらしい…兵隊達はそちらの方へ入って行く




「よし!このまま海側へ出て船団と合流だ」


「指揮はあちらに従う形をお考えですか?」


「仕方あるまい…こちらは指揮系統が外に出ておる…もう貴族の指示に従って居れん」


「はぁ…しかしフィン・イッシュの軍を許可なく城まで招き入れて良いとは…とても…」


「我ら衛兵団の役目は民を守る事だ…今は政治云々言っている余裕が無い」


「兵長殿に責任が…」


「ハハその程度で済むなら安い安い!所詮わしは安月給の下士官…居なくなってもどうという事は無い」


「船団側とコンタクトは取れているのでしょうか?」


「伝令が途中で死んで居なければそろそろ上陸してくる手筈…」


「こちらは海側から魔物を退治しながら貧民街を制圧しつつ上陸ルートを確保する」


「外に出ている本隊は間に合いますかね?」


「んむ…わからん」


「…」


「全体!!急いで海側へ抜けろ!!」



20名程で構成された小隊が列になって下水を移動して行く


4人は兵隊が行き過ぎるまで息を潜めた




「よし…行ったな?」


「お姉ぇ今の話」


「そうだな…察する所…思っていたより事態は悪くない」


「恐らくセントラル自体は内側から湧いて来るラットマンと少数のリザードマンに混乱しているだけだ」


「中立都市で武器所持禁止してるのがねぇ…」


「外側でドラゴンとクラーケンが暴れているのがなお更な」


「このまま法王庁まで行く?」


「そうだな…屋根に上がって指輪の所持者が戻るまで見物と行くか」


「女盗賊が心配だなぁ」


「剣士!千里眼で見えないか?」


「やってる…見えない」


「この場合気絶してるとしか考えられんな」


「あぁぁイライラする」


「まぁ仕方がない…行くぞ」




『屋根の上』


4人は下水から出て既に半壊状態にある法王庁の建屋の屋根に上がった


そこから城門のゲートブリッジを見下ろせる形になる



「…夜明けだ」


「船団から小さな船で港に兵隊が沢山上陸してきてるよ」


「ひとまず人間側の勝利という所か…日が上がってしまってはトロールが動けん」


「クラーケンは陸に上がっても海からあんまり離れられないっぽい」


「剣士!黒い戦車の方はどうなっている?」


「ドラゴンの視界の中にずっとあるよ」


「あそこの下だな?あと数時間でこちらにに到着する距離だな」


「…なんか静かだね」


「魔物側はあの様な平地では攻め手が無いのだ…数が違い過ぎる」


「ウチ達が指輪盗んだらコレ終わると思う?」


「…指輪が魔物か人間のどちらかに渡ったとなればまだまだ続くだろうな」


「私たちが行方不明にさせる?」


「それが一番良いだろう…ただし第三者が持ち去ったという事をどうやって知らしめるかだ」


「何か考えある?」


「無い…今は剣士が奪って逃げるくらいしか思いつかない」


「ピーンと来た!!!」


「何だ?言ってみろ」


「白狼の盗賊団」


「セントラルでのお前達の事だな?」


「ここでは割と有名なんだ…あとエルフの森でも白い魔物の暗躍は敗残兵の中で有名になってる」


「それでは魔物の手に渡ったという事になるでは無いか」


「ちょい待ち…この街では義賊って感じでヒーローだよ」


「ふむ…」


「エルフ側から見ても白い剣士はエルフの敵には見えていないわ」


「なるほど謎の第三勢力に偽装出来る可能性がある訳だな」


「そして今丁度4人居る…背格好もほぼ同じ」


「面白い…それで行こう」


「たしか隠れ家の地下に毛皮のクロークがまだあった筈…下水から行ける」


「30分で戻れるか?」


「十分!!剣士!?一緒に来て」


「分かった」



目標が定まった時の女海賊は行動が早い


全速力で駆ける速さはエルフにも引け劣らない


あっという間に屋根を飛び降り元来た下水へ消えて行った




「別行動にして良かったのかな?」


「危険は承知…だが剣士は鼻が利く…隠密には適している」


「私達はここで待機?」


「兵の布陣を再確認だ…どうやら指揮が統一されて居ないから個別で動く隊が出始めている」


「下水ですれ違ったのも?」


「うむ…見て見ろ…内郭で待機していた兵隊が外へ出ようとして居る…ゲートブリッジが開くぞ?」


「これで一旦落ち着くと思う?」


「そうだと良いが…ラットマンが意外と強いのが気になるな…」


「城の方からもラットマンの匂いが漂って来るわ…」


「何?どういう事だ?」


「分からないけれどかなり多い」


「まてよ?まさかセントラルはラットマンを飼い慣らしている訳ではあるまいな?」


「どう言う事?」


「下水に誰も近づかん様に放し飼いにしていると考えれば辻褄が合う」


「でも下水の途中でやられてしまった兵隊達が…」


「女海賊が爆破した場所から外へ出ているラットマンの事を把握して居なかったとすると?」



話はこうだ…下水の鉄柵で囲われた区域に番犬替わりでラットマンを放し飼いにして守って居る


だから軍隊の連中は普段下水を見回らない…女海賊が一部鉄柵を破壊した事に気付けて居ないのだ


その鉄柵からラットマンが抜け出し今回の騒動に丁度重なった



「檻の中に入れてる筈のラットマンがいつの間に外へ出ていたと言う事ね?」


「そう言う事になる…軍隊ではラットマンが番犬替わりになって居るのは恐らく周知の事だろうが…」


「衛兵にはそれが知らされて居ないのだ…だから兵隊の中で分裂が起きている」


「衛兵は何も知らず民を守る為ラットマンと戦う…軍隊はそれを見て見ぬ振り…」


「内ゲバみたいな物だな…軍隊からすると勝手に動く衛兵が目障りでしか無い」


「その仮説通りだとすると戦いが落ち着きそうもないわ…」


「私達にはそれがチャンスだと言い変えられるが…」



ゴゴーーン グラグラ



「何だ?この音は?」キョロ


「城を挟んで反対側の方…多分クラーケンが上陸して暴れてる…匂いで分かる」


「次から次へと色々起こるな…」


「どうするの?」


「剣士達が戻るまで此処を動けん」


「下の方でも戦闘が始まってる…」


「何処からかリザードマンが入り込んで居る様だな…む!!ゾンビまで居るでは無いか」


「本当だ…何処から入って…」


「どうやら何処かに魔物を導く者も潜んで居そうだ」


「そんな事をして誰が得をするというの?」


「おかしいな…良く見るとゾンビが戦って居る相手はリザードマンだぞ?」


「え!?」


「ラットマンと同じ様にセントラル側がゾンビを使って居る可能性もありそうだ」


「死霊術師?」


「もしかするとゾンビを使った防衛が隠し玉だったかも知れん」


「それで内郭に籠って?」


「兵を損耗させずに魔物と戦える戦力になるならゾンビを使うのは良い作戦だ」


「今の状況では混乱してしまう」


「その通り…指揮系統が機能していないのが裏目に出てしまうぞ…」


「もう何が何だか分からなくなって来た」


「兎に角私達は指輪を奪って逃げるの一択だ…このままチャンスを伺うぞ」



その後徐々にセントラル市街地での戦闘が激しくなって行った


市民の中には一部傭兵や盗賊ギルドのならず者が武器を所持していてある程度は戦えるからだ


そこに衛兵も加わり至る所で魔物との戦いが繰り広げられる




『隠れ家』


白狼のクロークを取りに戻った剣士と女海賊は何処に行ったか分からない女盗賊を探していた



「剣士!匂いで探せない?」


「下水通って来て今は鼻が利かない」


「くっそ!!もう他の建物もバラバラじゃん!!」


「埋もれてる人が沢山居そうだよ」


「なんで大砲が貧民街狙ってんだよ!!」


「この辺が集中的に狙われ…」



ヒューーーー ドカーーーーン!!



「うわわわ!!」


「ダメだここは危ない…下水に戻ろう」


「そだね…直撃食らいそうだわ」


「行こう!」


「ちょい待って!!隠れ家の地下に古いクロスボウ置きっぱなしなんだ…持って行く」


「クロークも忘れない様に」


「おっとぉ!!それ忘れたらお姉ぇに又なんか言われるわ…」



もう誰も居ない貧民街で探索をしている2人の姿は誰の目から見ても怪しく映った


当然軍船からもその姿を確認され狙って大砲を撃たれたのだが2人は知る由もない




『地下室』


ドカーン パラパラ


大砲は執拗に隠れ家周辺を砲撃してくる



「やっぱこの辺狙ってんな…私等の隠れ家だってバレてんのかな?」


「そんな気がするね」


「白狼の盗賊団をあぶり出そうって感じ?」


「さぁ?…でもね?」


「ん?」


「僕あんまり会話の内容が分からなかったんだけど…酒場カク・レガのマスター」


「あのおっさんがどうかした?」


「多分盗賊ギルドの人と繋がってたよ…隠れて話してるのが聞こえてた」


「マジか!!情報筒抜けだったんか!!」


「女の人の声だったよ…女狐のお銀って呼ばれてる」


「ちょちょちょ!!それ盗賊ギルドん中でメチャ有名人だから」


「女狐の通り名で女盗賊とも揉めてたんだよ」


「てかそれ盗賊も知ってんの?」


「知ってる」


「分かって来たわ…だから盗賊ギルド支部に近付かなかったんだ」


「どうして?」


「盗賊の昔の相方なんだよ…付き合いは女盗賊の方が長いみたいだけど」


「複雑な関係なんだね」


「急に潮時だとか言ってセントラル出たのもそこら辺が関係してると思う」


「泥棒のやり過ぎで居られなくなったのでは?」


「違うよ…裏で情報売られて身動き取れなくなったからさ…女狐のお銀って裏切者で有名なんだ」


「そんな人が盗賊ギルドに?」


「体売って貴族に顔が利くんだよ…そう言うのをアサシンが利用してんの」


「盗賊ギルドの内側でもそういう対立が有るんだね」


「そんなんばっかだよ…私はそう言うのに関わらない様にしてる」


「女盗賊はもう普通に働いていただけなのにね…巻き込まれてしまったんだ」


「うん…メチャ心配だよ」


「さて…そろそろ戻らないと遅れてしまう」


「ちょい待ちちょい待ち!クロスボウどこ置いたっけなぁ…」ガサゴソ


「クロークは僕が持って行くね」


「ぬぁぁボルトがチョロっとしか無い…」


「ほら?君の分のクローク…」ファサ


「さんきゅ!!なんか久しぶりだなぁ…」


「さぁ行こう!足音が近付いて来る」


「マジ?」




『下水』


明かりが無いと真っ暗な下水ではラットマンと衛兵達の戦闘がそこかしこで起こって居た


彼等は数人づつの小集団に分かれ松明を光源としてなんとか戦って居る


剣士と女海賊は暗闇に紛れてその戦闘を横目に見ながら通過して行った



「これ他の衛兵達とバッタリ鉢合わせちゃうかもね」


「その場合は狭間に入ってやり過ごすから君は僕から離れないで」


「おけおけ!」


「君は速く走っても割とちゃんと付いて来るね?」


「はぁ?何意味の分かんない事言ってんの?」


「いや…結構スタミナがあるんだなってね」


「ほんなん疲れるに決まってんじゃん…走るの慣れてるだけさ」


「見直したよ…君は結構戦える」


「何言ってんだよヌフフちっと痩せたから早くなったのさ!」バチコーーン!


「痛つつつ…君の手は結構重いから叩かれると痛い…」


「ゴメゴメ…あんたに褒められるとつい力が入る」



女海賊はまだまだ成長期だ


これから女戦士の様に成長して行く可能性が少し見え始めて居た


剣士も同様に急速に背が伸び始めて居た


既に女海賊より少し背が高くなっている


前を走るのも剣士が段々と子慣れてきて女海賊がその後を追う


白いクロークを纏った白狼の様な2人が駆けて行く姿は


今から何か起きる期待をさせる…それが白狼の盗賊団…再び走る




『とある貴族の屋敷』


そこでは貴族を代表する者同士が集まり事態の行く末について会議をしていた


その中で代表格ともいえる公爵は窓からセントラルを見下ろし外を眺めている



「公爵様…伝令から急ぎで報告を預かっております…」


「何だ?」


「ゲートブリッジ上をご覧くださいとの事…」


「ここからでは遠すぎる…誰か望遠鏡を持っては居ないか?」


「あら?私が居るのをお忘れになって?フフフ…」



声を出したのは貴族とは似つかわしくない革の装備を身にまとった絶世の美女だった


その女は公爵に持って居た望遠鏡を手渡した



「女狐か…お前がいつまでもここに居て良い身分では無い事は分かって居るのだろうな?」


「私を手元に置いておきたい方は他にも居りますので…」


「まぁ良い…望遠鏡は私が頂く…相応の宝石でも持って去るのだ」


「まずは望遠鏡を御覗きになってみては?フフフ…」



公爵は何も言わず望遠鏡でゲートブリッジの上を覗いた



「これは…白狼の者共があそこに登って居るのか…」


「私を傍に置く気になって?」


「……」


「ウフフ…」


「お前は今日白狼が来る事を知って居たのか?」


「いいえ…偶然よ?でも利用させて貰う…」


「何が言いたい?」


「白狼達の背格好は私の情報と合致しているでしょう?」


「確かに…胸のふくらみからして女性の様だ」


「そのうちの一人が私の古い友人なのよ…正体が知りたく無い?」


「いくら欲しいのだ?」


「協力して欲しいの…私は白狼の一味になりたい…その協力が欲しい」


「フフ潜入して情報を得る訳か…使えそうだな」


「私の雇い主になって下さる?」


「分かった…それでその一人の正体は誰なのだ?」


「元盗賊ギルドに居た女よ…名前は女盗賊…貧民街の酒場で働いて居るわ」


「貧民街が砲撃を受けている様だがお前の差し金か?」


「いいえ…私では無くて他の貴族の誰か…」


「私以外に情報を流している訳か…」


「当然でしょう?誰かに雇って貰わないと私も困るの」


「まぁ良い…雇う代わりに情報を提供するのは私だけにするのだ」


「お金次第…ウフフ」


「…」ギロリ


「まずはその女盗賊に取り入るから中央で酒場を用意して欲しいの」


「働き口を与えるのか…利権は私になるが構わんな?」


「そうね…彼女と話をしてみて状況を伝えるわ」


「私は白狼達の目的が知りたい…それから同志に成り得るか問いたい」


「同志?」


「まだお前を信用している訳では無いからここでは話せん…信頼を獲得して見ろ」


「成果を出せと言う事ね」


「追って執事から連絡させる…情報のやり取りは執事を通すのだ…もう直接私と話せると思うなよ?」


「じゃぁ信頼を獲得した後に…ウフフ」


「去れ!人の目が有る…」



この貴族とのやりとりは後に大きな影響を及ぼすボタンの掛け違いの一つ目だった


白狼の盗賊達の知らない場所で間違った情報の取り引きが行われ


女狐と言う絶世の美女が白狼達とは違った立場で暗躍し続ける初めの一手だったのだ


彼女も又世界を動かして行く一人である

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