うさぎのライオン撃退法
結局のところあなたは俺に働けって言いたいの
それとも嫌な目に遭えって言いたいのかしら
別に働くのが嫌なわけじゃないのよ
そりゃま理想的には仕事なんかしないで毎日のほほんとしてたいけど
そういうことじゃなく
何が嫌なんだろう
何が苦しいんだろう
毎日嫌な目に遭いながらも働く人を尊敬する
それともそんな中でも何か幸せがあるのだろうか
俺にあるものは不幸と絶望だけだ
そしてやらなきゃいけないとわかっているのにやらないでいる
世の中の多くの人たちは
自分を殺す術を会得しているんだ
そうとしか思えない
じゃなきゃ働くなんてできっこないもの
それってなんだか虚しいね、
とか思っていたけれど、違うのよ
仕事の世界は間違ってるとずっと思ってた
それは半分正しく半分間違ってる
間違ってる姿こそが正しいんだ
仕事とは非論理的で非倫理的な様こそが正しい在り方なんだ
それで自分を殺す術を得られたら儲けものだし
超越して完全な自己制御の技術を得られたら
こんないいことじゃないじゃない
真実の追求とか真理の究明とか
それは世界を思う上では不可欠だけど
ただ仕事で必要なのは折れること、妥協、諦めること
だって世の中は変で、それがデフォルトだもん
自分と向き合って話し合って次のステップへ進む
そしたらみんな幸せになれるんだけど違うのよ
働く上ではそれは青いの、甘いの、浅いの
仕事とは非道徳的で非効率的な様こそが正しいんだ
働くっていうのは変なことをすることなの
“でも、それってやっぱおかしくない?”
だから俺は歌ってみる
職場環境とか仕事の仕方がおかしいとか
闘うにしてもこの発想は大切に
じゃなきゃ絶対に闘えない
じゃなきゃ世界は変わらない
いつか健全に働ける世界になったらいいなあ
だから俺は歌うのさ
生活のためにね
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