第2話 いつも通りの昼休み
「春香!遅くなってごめん」
「いいよ~私も今きたところだから!」
昼休みになったので僕と春香は、いつも通り昼休みに中庭に集まった。
「今日は魁人の好きなハンバーグを作ってきたんだよ!」
「ほんとか!?でも作るの大変だったんじゃないか?」
「魁人のためを思って作ったんだから大変じゃなかったよ」
そう言いながら春香はドヤ顔をしている。正直可愛い。
「でもいつも作ってもらって申し訳ないな」
「いいのよ。私が好きで作ってるんだから。とゆうか一人分作るのと二人分作るのあんまり変わらないから大丈夫だよ」
春香がお弁当箱を二つ取り出し、僕の分を渡してくれた。
蓋を開けると春香手作りのハンバーグが二個と下段には白米が敷き詰められていた。
お互いに「いただきます」を言ってお弁当を食べ始めた。
「うん!やっぱ春香の作ったお弁当は世界で一番おいしいわ!!」
「少し恥ずかしいけど。ありがとう魁人...」
いつも通りのお昼休みを過ごし、僕は朝の話題を春香に持ち掛ける。
「あのさ春香」
「何?魁人」
「もしかして春香ってアイドルやってたりする?」
「急に何の話よ。」
「実は朝春香に似た子がおしおしっていう番組に出てるのを見たんだよ」
「魁人はその子を見て私だと思ったの?」
「最初は違うと思ったんだけど、声とかしぐさとかが似てたから春香だと思ったんだ」
「そ~なのね。名前はなんていうの?」
「こはるちゃんっていうらしい」
「…その子。実は私よ」
「え?」
「まさか魁人が見つけてくるなんて思ってなかったけど、実は裏でアイドルやってるのよ。秘密よ秘密。」
「でもなんでアイドルなんてやってるんだ?」
「それは....今は秘密。乙女には秘密がつきものだからね」
「別に春香が言いたくないならいいよ。でも、アイドルやってるってことこの動画見つけてきた友達には言ってもいいか?」
「う~ん。あんまり大事にはしたくないから他の人にあまり言ってほしくないんだけど...別にいいよ。そのかわりその人だけね。」
「分かったよ」
この後は何気ない話をしながら昼食を食べ、昼休みが終わるころにはお互い教室に戻った。
実際春香は学校で1,2位を争うほどの可愛さだから春香から「ほんとだよ」って言われたときには妙に納得してしまった。ただ、春香がなんでアイドルをやっているのかその理由が分からずもやもやしたまま、五限の授業が始まった。
幼馴染が僕の知らないうちにアイドルになっていた 浅木蒼依 @asaki_aoi
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