第11話

こうして尻が痛くならない馬車作りの

始まりである。ソウダーには

バンブーの木を取りに行かせる。

キイスには火成岩とその辺にある

木を、取りに行かせる。

戻ってきたらキイスに馬車持ち上げて

もらい車輪を外す。まずは車輪を

真円に作り変える。その後に車軸を、

火成岩と材木を合成した真直ぐな

車軸に作り変える。

更に軸受けに火成岩を加工した。

そしてバンブーの木で板バネを

作りサスペンション付きの馬車に

作り変える。時間にして2時間ほどで

作り上げた。

さすがは、元マニシングマイスター

鋼順次である。

だが見た目は普通の馬車とは

変わらないので黙っている

ことにした。

そして出発する1時間前は部屋で

待機していた。

そして出発時間の時が来てみんなで

馬車に乗る。動き出した馬車の

変化に気が付いたのは御者であった。

出だしが非常にスムーズで

まるで振動が来ない。馬車を引く馬も

なんか楽そうに馬車を引いている。

当然だが使者の人がこう言ってきた。


「マルシェ君もしかして馬車改造

したのかね?

この乗り心地に振動のなさは

昨日までなかったからすぐ

わかったよ。

どうして馬車改造したんだい。


それに対してマルシェは正直に

尻が痛くて耐えられなかったと

白状した。使者の方は笑いながらも

無理はないと言いながら

許してくれた。怪我した護衛達は


「これはありがたい。馬車の振動が

傷口に結構響くんだが今は非常に

楽だよ。マルシェ君ありがとう」


感謝されて照れるマルシェである。

こうしてホモレイバンを出てからは

これといった事件も問題もなく

夕方にはマテリアル王国に

無事着くことが出来たのであった。

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