第7話
使い古された刃がかけ折れた剣に
割れた盾それをキイスの体を、
作る時に煉りこんだ。
その結果ゴーレムのキイスは
マルシェさえ想像してない動きをする。
剣術も知らないゴーレムがまるで
剣術を知っているような動きで
次々オークを、倒していく。
素早さ、無駄のない動きまるで
有名な剣士のようだった。
その時マルシェは思った。
「やはりサイコメトリーは、
こちらの世界でもあったんだ。」
マルシェ事鋼順次がいた世界で
サイコメトリーというのがあった。
いわゆる心霊考古学であり
物体に残る人の残留思念を、
読み取ることが出来る人が
いたらしい。
鋼順次は職人という事もあり
信じていた。
こちらの世界では長年使った
道具は、意思を持つと
言われて信じられており道具を、
大事にしないと
悪い怖い魔王が来て攫われるぞと
親は子供たちに言い聞かせてきた。
実際マルシェがいたカナライバ町では
毎年古い道具や壊れた道具の供養の
儀式が行われていた。
物を捨てる時に感謝の気持ちを、
言ってから捨てていた位である。
多分キイスを作る時に優秀な
剣士が使っていたものを知らず
使っていたようである。
こうしてキイスの活躍と
6名の護衛が奮戦してくれたおかげで
けが人こそ出たが全員無事で
あったことにほっとする。
オークの襲撃という事もあり
日が暮れる頃に
ようやく最初の村キシカイカイに
到着した。
村に着くと傷だらけの護衛達に
ぼろぼろの馬車に驚く。
「村長のキテレイツと言います。
何やらオークに襲われたとかで
災難でしたなあ?
今日はゆっくりお休んでくだされ」
そう言って村長自ら宿の案内を、
してくれることになった。
マルシェはいい
村長さんだなあと
思いながら宿に向かった。
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