No.2-30:求む、強者
「皆さんお久しぶりでーす!久しぶりに配信をやっていきますよ!」
・キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
・待ってた
・楽しみにしてた
・どこここ?めっちゃ豪邸じゃない!?
・グレースくんhshs
・ソフィアちゃん今日も可愛いー!
・タイトル草ww
翌日、俺とグレースとシイラとで人集めの配信を行った。タイトルは『求む、強者』そのままだ。
「えぇっと、今日はですね。とある依頼を遂行するに際して、ちょっと私たちだけでは数が足りず力不足になりそうなので、そのための人員募集です」
・おおおお!!
・お前ら!推しの役に立てる日が来たぞ!
・俺も頑張るぞー!
・条件とかは?
「ラインは戦闘能力が冒険者ランク基準でA以上?ですかね?」
「Bでもよいじゃろうが、Aはあった方がいいじゃろう。敵勢力の規模も実力もわからんしの」
「ということです!」
・はい無理ー
・あんたらみたいな化け物そうそういてたまるか!!
・こちとらまだ始めたばっかり何だぞ!?
・対アリ
・草www
・【クライス】はいはい!私とかどうです??Bはあるって言われてます!
・オワター
・クライス見てて草。
・とりあえず訓練場でも借りて自身ある人を直接みたらいいんじゃない?
「まぁそうですよねー。そんないないですよね。クライスさん?でしたか?Bですかー。んー、どう思います?」
「実際に見ないことには何とも言えないな。コメントで言われてる通りどこかで試験するのがいいんじゃないか?」
「じゃぁそうしますかー。グレースさんいい場所ありますー?」
「ぬ?街の外のほうがよいんじゃないかの?多くの人が集まるんじゃないか?」
「確かにそうですねー。じゃぁ始まりの街から西に出た所にしましょう。じゃぁ移動しますよ!」
街の西門から出て少ししたところに移動したところに『求む、強者。依頼協力者募集中』というプラカードを立てて待機。
「あっ!ソフィアちゃん!!いつも配信見てますー!クライスです!どうぞよろしくお願いします!とても可愛いですねお持ち帰りしたいです!」
少しすると、先ほどコメントで現れたクライスという子が一番最初に現れた。純白の綺麗な髪とぱっちりした目、整った顔。恰好は魔法少女といった感じで普通に可愛い子だ。お持ち帰り発言さえなければより可愛い子だっただろう。
「あ、あぁよろしく」
「ぬっ!?儂のソフィアはやらんぞ!」
「わぁ!グレースきゅんだぁー!!かわいいー!」
「なっ!お主!?離せ、離さんか!?」
・クライスの悪い所が出てるなぁ
・可愛い(*´▽`*)
・脳死可愛いやめろ、可愛いよな
・クライスってこういう奴だったんか。もっとまともだと思ってた。
・知らんのか?こいつリアルモードだぞ?まともな訳ないだろう
・草
俺とクライスで握手しているところにグレースが割り込んでくる。するとクライスはグレースを抱っこしてはちゃめちゃに可愛がりだした。背は165くらいはありそうなので、小さいグレースと並べると姉弟に見える。コメントでちらりと見えたが、こいつもリアルモードなのか。それならある程度期待できそうだな。Bはあるっていってたしな。
「失礼、協力者を募集していると聞いたがここであってるだろうか?」
「あぁ、合ってるぞ」
クライスの次に来たのは、筋骨隆々の大男で、僧兵といった様相の男。まだゲームが始まったばかりで装備が揃ってないのか、薙刀と頭につけた白い頭巾はそれっぽいが、それ以外の部分は普通のズボンとシャツと何ともチグハグだ。
「拙僧、
「あ、あぁ。よろしく」
恰好はともかく強者の気配を何と無しに感じるので、こいつは十二分な戦力になりそうだ。名前についてはもはやわざとだろお前。流石にそれはわざとだろ。
「こんにちは。配信見て来たんだけど、俺も参加していいかな?」
「あぁ、構わないぞ」
「俺はアインだ。よろしく」
「おう、よろしく」
次に来たのはいかにも好青年といった感じの男。黒目黒髪のイケメンで、柔らかい印象を受ける優男といった感じ。それなりに良さそうな革鎧と剣を携えているので、プレイヤーの中では結構先に進んでいるのかもしれない。
その後10分程まったが、集まったのは3人だけ。
「意外と少ないですね。もっとくると思ったんですけどねぇ」
・そりゃ巻き込まれたくないし
・配信で見るのが一番いいまである
・模擬戦を見てた人が殺気にあてられて気絶してるのをみて、俺は行かないと決めた
・ソフィアちゃんの本気に耐えられないので……
・むしろ3人も良く集まったなって方だと思う
・こういうの好きそうな奴らはどんどん先の街に進んでるからじゃない?
・↑確かにそれもあるかも
集まったのは3人。配信で見ている人は5000人を超えているのに思った以上に少ないな。野次馬はそこそこいるんだけどな。コメントにある通り、俺たちがいるのが始まりの街付近だから、ここまで戻ってくるのが面倒というのもあったのかもな。
「試験形式はどうするのじゃ?」
「俺との模擬戦でいいんじゃないか?」
「……お主加減が効かなくなりそうじゃから、それなら儂がやろう」
「ソフィアさんに任せるのは何か不安ですからねぇ、グレースさん、任せました!」
えぇ、俺ってそんなに信用ない?ハンスの教育も上手くやってたと思うんだけどなぁ。
・草
・でもなんかわかる
・ソフィアちゃん戦闘になると直ぐにハイになるからね。仕方ない。
・模擬戦には向かないタイプだよな
「それじゃぁ来た順でやろうかの。クライスじゃったな。お主からじゃ」
「はーい!よろしくお願いします!」
そして実力確認のための模擬戦が始まった。
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