No.2-20:平和な一夜
今回は少し短めです。
4/24 12:58 ソフィアの語尾にゃん忘れてたので追記
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どこに野宿するか場所を探していると、廃墟が空いていたため、そこに泊ることにした。
「んー、ちょっとボロイですけど、これなら修繕したらすぐ使えますね。はい、準備完成です!中に入りましょう!」
「えぇ……」
シイラの廃墟修繕を見たハンス君はドン引きしてた。その気持ちすげぇわかる。さっきまで隙間だらけのボロ屋だったのが、一瞬にして新品同様の綺麗な家になったのだから。
家の中は見かけ以上に広く、寝室、リビング、風呂、トイレが完備されていた。恐らく元からそういう作りだったのだろう。さすがにこれ全部シイラの魔法でやりましたとか言われたら困る。……確認するのは怖いからしないでおこう。
「僕とハンス君は晩御飯の用意、グレースさんは寝具の設置、ソフィアさんは風呂場の用意をお願いしますね」
そして各々寝泊まりに必要な準備を始めた。
「こうですか?」
「そうそう、で次は~~」
「おーい、寝具はこんなもんでよいかの?」
「あぁ、って一つ足りなくないかにゃ?」
「儂とお主で共に寝ればよかろう!じゃから余った一つは上げてきた!」
「いやなんでだにゃ!」
「ふぅ、風呂場はこんなもんでいいのにゃ。風呂があるって最高だにゃ」
「ソフィアー?風呂は出来たかのぉ?」
「あぁ、準備できたぞって何でもう裸なんだにゃ!」
「共に入るのじゃ!」
「俺、先、ご飯。にゃん」
「そう照れるでない。ほれ、入るのじゃ!」
「にゃ、ちょっ、力強いなおい!あーみゃー」
「はぁ、なんか疲れたにゃ」
おかしい。単に風呂の用意してただけなのに、何でこんな疲れるんだろ。意味がわからない。
「ふふふ、ソフィアさんモテモテですね」
「あの、お二方はそういう関係なんですか?」
「うむ、儂の妻じゃ!」
「違うにゃ、こいつが勝手にいってるだけだからにゃ」
「えぇ……」
ハンスよ。世の中はよくわからないことが多いんだよ。諦めろ(適当)
「あの、皆さんはどういう経緯でパーティを組むことになったんですか?」
「どういう経緯……成り行きかにゃ?」
「元々パーティを結成するときは僕とソフィアさんの二人でしたね。誘ったのは僕で、同じ再生者だったのでっていう理由です」
「儂はこやつらがパーティで活動してた最中に偶然出会っての。運命の相手を見つけたので必死に頭下げて入れてもらったのじゃ」
そうだっけ?大分脚色してないかそれ?
「へぇ……」
ハンスよ。言いたいことがあるならいいなさい。なんでチラチラとこちらに視線を向けるんだい?
「ソフィアさん、いい加減グレースさんと結婚したらどうです?こんな好き好きアピールしてるんですから」
好き好きアピール……。あぁ、そうか。こいつの俺に対する態度に違和感あるなって思ったらそれか。確かに前作で結婚した妻の最初の状態と似てる。それか。
「えっ、今のいままで気が付いてなかっていう顔してるんですけど。マジですか。鈍いとかそういう次元じゃない気がするんですけど」
「さすがにそれはちょっと引きました」
「お主気が付いておらんかったのか!?なんでじゃ!儂は悲しいぞ!いや、でも今気が付いてくれたんじゃな!うむ、幸せ結婚生活に一歩前進じゃ!よっしゃ!」
「何て健気なんですか。僕涙がでますよ。オヨヨ」
何故か全員から叩かれた。いいじゃん今気が付いたんだから。そんな責められることある?オヨヨとか声にする奴初めてみたぞ。
「ま、まぁ、あの、あれだにゃ。クラトスってどういう奴なんだにゃ?Aランク冒険者なんだろう?」
「む?あやつは実力でいえば儂より弱いぞ。その変わり集団での立ち回りはあ奴の方が上手いがの。何で気にするんじゃ?」
「いや、何かお前と関わりあるみたいだったからにゃ」
「つまり嫉妬してるということでいいのか!?えんじゃな!?」
「いや、何で男相手に嫉妬するんだにゃ。興味本位だにゃ」
「それはつまり儂のことを愛しているということじゃな!やった!儂は嬉しいぞー!!」
「どうしてそうなるにゃ!?」
色々と騒がしい晩御飯を終えた俺たちは、各々風呂に入り眠りについた。ちなみにシイラに寝具の追加をお願いしたら何故か断られ、『グレースと一緒に寝ないなんてグレースが可哀想!』とか言い出した。あげく『お二方のベッドには防音の結界を張りましたので、存分に乳繰り合っていただいても大丈夫ですよ』と言われた。結界の使い道おかしいだろ!魔物除けとか敵対者を阻むために使うとかあるだろ!えっ?既にやってる?だから大丈夫だよ?まじかよ。
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