No.1-11:新パーティメンバー

・イケボショタ・・・だと!?

・ショタきちゃあああ!!(〃゚¬゚)ジュルッ

・順当なショタが来たな

・狼かっけぇ!

・何か白い毛がユラユラしてるぅ!

・顔が・・・いい!

・ショタタタタ!!!!


 コメントも大盛り上がり。何か一部ヤバそうなのが湧いているが多分大丈夫だろう。


「ほれ出てやったぞ、お主らの以前の名を教えよ」


 随分上から目線だな。ギルドで聞いた転生者っていうやつか?前作プレイ時の名前を聞いて来たし、その可能性高そう。前世は貴族かなんかだったのかな?まぁいいか。


「僕はシイナです。今はシイラという名前です」


「俺はジークだな。ハイルディン名誉伯爵でもあった。今はソフィア・フローレスという名でやってる」


「ジーク!?ジークといったか!?」


「おっ、おぉ!?どうしたどうした!?」


 どうやら前作で俺と関わりのあるやつだったようだ。急にテンションを上げて来たショタ。まずは名前を教えろお前。


「『暁ノ剣』という傭兵団の団長で、冒険者ランクBで、アレス王国のハイルディン名誉伯爵で間違いないな!?」


 それは俺のラストプレイの称号だな。ってことは最終プレイの時のデータを参照してるのか。前作プレイ特典として貰ったからそうだとは思ってたけど。


「おおう、まぁそうだが、とりえず名を名乗れ」


「おう、そうであった。前世の名はグレース・フォン・アレス。アレス王国の女王だ。今世はただのグレースとして活動している。25歳だ。久しぶりじゃな」


「グレースだったか。久しぶり」


 あの女王がショタかぁ。なんか面白いな。年齢をわざわざ言うってことは、子供に見られるの気にしてるんだろうなぁ~。子供扱いされるグレース、ププッ。


「お主いま笑わなかったか?」


「気にしすぎだろ。お前」


・合法ショタ・・・だと!?

・年齢をわざわざいうところが逆に子供っぽく見える。

・合法ショタヤッター!!

・フー!

・どこにいったら会えますか!?

・会いたい会いたい会いたい会いたい

・やべぇ奴二人くらいわいてんなぁ。

・可愛いから仕方ない。


「えっ、ソフィアさんって女王とそういう関係に!?」


「言い方悪すぎるだろ。」


「うむ、こいつは儂の婿だな」


「嘘をいうんじゃない。」

 

「痛い!」


・草

・やり取りが可愛い

・チョップされていたがってるの可愛いな

・しゅき

・ほのぼの雰囲気よき(*´ω`*)

・はっ、薔薇の雰囲気を検知!

・てか爵位持ってるってすごくない?

・凄いと思う


「ところでグレースさん。後ろの狼さんについて聞いても?」


「おお、そうであった。こいつは私の従魔で名をシュロウという。半霊半魔デミゴーストという生物でな。半分幽霊半分魔物という不思議な生き物じゃ」


「グルゥ」


 シュロウと呼ばれた狼は俺らに向かって頭を下げた。挨拶のつもりなのだろう。頭もいいようだ。頭をなでてあげよう。フワフワする。いい感触だ。『グルゥ』と気持ちよさそうにしている。可愛いなこいつ。


「へぇ、聞いたことない生き物ですね。千年前にはいなかったと思いますけど?」


「儂も聞いた覚えはないぞ。恐らく人魔大戦の後に産まれた新種なのだろう。」


・人魔大戦ってなんぞ?

・何それ。

・どういうこと?

・前作はこのゲームの千年前が舞台で、その時に会った戦争。

・教会にいけばその辺教えてくれる。

・???

・有能ニキ感謝

・ありがてぇ、ありがてぇ。

・二人が会話してる中、後ろでしれっとナデナデしてるソフィアちゃんスコ


 コメントに反応できないのが何か申し訳ない気分になるが、コメントはコメントで盛り上がってるようなので気にしなくても良さそうだ。


「そうか。で、ここで何をしてるんだ?」


「依頼を終えて帰る途中だっただけじゃ。何かしてるという訳じゃないぞ。しいていうなら休憩じゃな。お主らこそ何をしてたのだ?」


「僕らは受けた依頼が思ったより早く終わったのでこの辺の探索してました。私は総合生産職なので色々と素材を集めてたんですよ。といっても、この辺で採取できる素材は大したものがなさそうでしたけどね」


「おお、総合生産職か。前世でのランクはいくつだ?」

 

「ランクBです。ついでに魔法師認定も受けててそっちもBです」


「ジーク……いや、いまはソフィアじゃったか。こやつ化け物じゃな」


「だろ?俺もそう思う」


 当時を生きていた人間もそういうんだから間違いない。どっちか片方がBならまだわかるが、二つの分野でランクBは大分頭いかれてると思う。


「初対面の相手に化け物とかいいます!?」


「前世は国王の立場で多くの人を見て来た儂がいうのだから間違いない。生産も魔法も両方極めた人間なんぞ聞いたことないぞ」


・それは本当にそうだと思う

・とりあえず凄いということはわかる。

・ただ凄いんじゃなくて化け物みたいな感じあるよなわかる


「それいうんだったらソフィアさんの冒険者ランクBも大概じゃないですか!?」


「千年前はジークくらいの奴はそれなりにいたし、こいつより強い奴もまぁまぁいたぞ?まぁ、私が生きていた時代は生産職そのものが少なかったというのもあるだろうが、それでも総合生産職Bで魔法Bは聞いたことがない」


「そ……そんなぁ」


 ガックシと膝を落としてしくしくと泣くシイラ。


・草

・ソフィアちゃんレベルがそれなりにいる世界とかやばすぎん?

・それよりも希少な存在のシイラ君って一体……?

・っぱ化け物よ

・バグみたいな存在かな?

・前作がいかに魔境だったかよくわかる発言


「ところで、二人はパーティを組んどるのか?」


「あぁ、そうだな」


「儂もいれてもらってよいか?」


「いいぞ」


「よっしゃ!!」

 

 ガッツポーズして嬉しそうにするグレース。何か見た目が幼いから庇護欲をかき立てられるな。


・よかったねぇ(*´꒳`*)

・めっちゃ嬉しそう

・かわいいかよ

・これが・・・母性??

・変なのに目覚めた奴がいるなぁ。

・待ってNPCってパーティに入れれるの?

・ギルドで手続きすればいけるなじゃないの?知らないけど。

 


「って何勝手に決めてるんですか!?」


「いや、俺がリーダーだからいいじゃん。お前の判断では俺の一段下くらいの強さはあるんだろう?反対する理由も特になくないか?」


「えーっ、いやでも知らない人……って訳でもないのか。あれっ?じゃぁ問題ない??」


「ノリで生きてるもしかして?」


・流されてて草

・でもまぁ、反対する理由もないのか?

・ソフィアちゃんとグレースくんは前世からの知り合いだしな。

・赤い糸で結びつけられたカップルということですね

・カップリングが捗りますなぁ

 

「ま、まぁ、いいですよ。一旦戻りますか?」


「そうだな。そうするか」


「うむ、儂は構わんぞ」



 特にこの場ですることも無くなった俺たちは街に戻ることにした。そしてギルドに依頼結果を報告して報酬を受け取る。その後手続きしてパーティメンバーにグレースを追加した。


 その時の担当がギルド登録時に話した禿げのおっさんだったのだが、あのおっさんギルドマスターだったようだ。なんで名乗ってもないのに俺の名前知ってたんだと聞いてみたらポカンとした顔で『そりゃ鑑定で見たからだが?』と言われた。確かに前作でも何故か名前知られてるとか、初見のはずの敵の情報が味方から教えられるとかあったな。ゲームだからそういうものだろうと思ってたけど、それにもちゃんと理由があったのか。戦いに傾注しすぎて気にしたことなかった。


 ちなみにシュロウはいつの間にか小さくなってグレースの頭の上に乗ってた。お前の身長可変なのかマジか。超かわいい。最高じゃない??グレースお前そこ変わってくれよ?え?ダメ?残念(´・ω・`)

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