応援コメント

豪雨」への応援コメント

  • このエピソード、この物語始まって以来の静かな展開ですね。心地良い静けさではなく、物足りなさや重さを伴った、息苦しくなる雰囲気がずっと満ちている様に思えます。

    セルフィーネが宣言通りに戻ってこないという事実が、ネイクーン勢に影を落としているのですが…ここがうむむなんです。エルノート然りカウティス然り、釈然としないまま公務に当たりながらも、一言も彼女の名を口にしていないんです。
    常に彼女の安否を気にしているのに、立場や行うべき事もあって、努めて気丈に振る舞うその様が、返ってお話の空気をいつもと異なるものにしているのは勿論、タイトル通りの豪雨とも合致して、より喪失感が高まってるんですよね。こういう悲しさの伝え方もあるんだな…と、何度も眼鏡をクイクイ上げました。
    三国共有が破られたわけではありませんから、セルフィーネが戻って来なくとも表面上は何も問題がありませんが、リィドウォルの陰湿さを知っている二人にとって、彼女が不在だという事実は、やはり良くない想像や危惧を与えてしまっています。エルノートは一国の王として、カウティスは愛する者として、それぞれに思いを馳せる様が、本当に静かに胸に迫ります。

    ここでぐっと胸を鷲掴みにされてからの、セルフィーネからの川面を使った返答に、無事で良かった…と素直に思えた次の場面、側近のラードにすら胸中を明かさなかったカウティスからの「戻って来い!」に、一気に切なさがこみ上げて、つい落涙した次第です。いつも通り、ここぞという時に、迷わず真っ直ぐに言葉を吐けるカウティスの格好良さが引き立ちましたし、…それだけに、ここまで文句も言わず堪え続けてきた彼の時間を思えば、どうしても泣かざるを得ませんでした。
    悲恋の側面がぐいっと押し出されてきた感のあるこのエピソードがどう次に繋がるのか…深呼吸して次、読んできます。

    作者からの返信

    続けて読んで下さってありがとうございます。コメントも嬉しいです。

    今話は大きな展開はなく、自らの役目を果たしながら静かに耐える兄弟がメインでした。
    二人の心の内を感じて頂き、有難く思いつつ、待居様も眼鏡の方だったのね…なんて思いました(笑)。

    セルフィーネと強い絆を持ちながらも、魔術素質もなく、常に耐えることの多いカウティス。
    気持ちが爆発する時は、ヘタをすれば、子供か!くらいの勢いですが、ここでのカウティスを格好良いと思って頂けて嬉しいです。

    ここからハッピーエンドまでは、割とこの『悲恋の側面』的な要素も多くなりますが、続けてお見守り頂ければ嬉しいです。
    ありがとうございました!