第14話 父上との面談2
「じゃあ、2人とも。
まずは、順にいこうかな。
1つ目の件だが、領地の図書館は警備の問題もあるし蔵書に関してはうちにある元と変わりがないと思われる。なので」
父上は、机の引き出しから10冊ほどの本を取り出した。
見たことのない本だ。
「この魔導書を貸し出そう。ただし、行使するときは・・・とこれは2つ目といっしょにしようか」
なるほど、なんとなくわかって来た。
魔法の先生をつけてくれるということだな
「ふみ、二人共気づいたようだね。
まずは、魔法の先生に関してはシアよろしく」
あ、そこは予想してなかった。
僕らは、それに驚いた。
「あら、二人共びっくりした?
うふふ、私はこれでも元宮廷魔術師だったのよ。
それにしても、鑑定魔法は私でも使えなかったのにずるいわ」
母上って、宮廷魔術師だったのか。
意外だ。ただの深窓の令嬢かと思うくらいに色白で華奢だから。
「書庫にある魔導書に関しては全てわかっているので、それはよしとして。
リク様が出したこの魔導書はちょっと特殊なものだから扱いは厳重にしたいの。
ただ、この魔導書に関しては覚えられないかもしれないとだけは理解しておいて」
禁書指定かなにかかな?
それとも、条件付きの魔導書なのかもしれない。
「じゃあ、続きだがこれはしばらく待ってほしい。
教官役を誰にするか決めなくてはいけない。
最悪、冒険者ギルドからの派遣も視野に入れる。
騎士団からの派遣だけは避けたいとこだからね」
騎士団の派遣ではなく、冒険者ギルドか。
なかなか、興味深いな。
「3つ目に関しては、シンクロームの意見を尊重し、レナリアを婚約者とすることを決定事項とする。
それで、レナリアには選定を手伝ってもらう。
こんな感じで、二人共どうだろうか?」
僕らは、顔を見合う。
そして、お互いに頷いていた。
「父上、母上。よろしくお願いします」
「おっと、一個忘れていたよ。
シア、この魔導書に関しては全ての移動はさすがに」
「わかりました、では必要に応じて私が持ち出しを行うでどうでしょうか」
「そうしようか、シンクローム、リナリア。
今日からシアが魔法の授業を受け持つ」
「「はい!」」
僕らは、同時に声を出した。
そして、母上は父上を見る。
「リク様、ではまずは火でよろしいですよね?」
「ああ、火からで頼むよ」
母上は、魔導書の背表紙が深紅に染まった本を手に持ち退室を促す。
「「父上、ありがとうございました。失礼します」」
「三人共、また夕食の時にね」
そうして僕らは、執務室を後にした。
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