老人介護とクリスチャン(006)3月――発病 (6)

帰宅した夫に、N先生とのやりとりを

聞かせてあげました。

「つまり、ひとつひとつ可能性をつぶそうってことなのよ」

わたしは、言いました。

「腰に関しては、OKだったんだから問題なし。

一番あやしいのは薬だ。


薬が変わった3月に入ってから、調子が悪くなったんだろう。

ぜったいSの量が多すぎるんだって先生が言ってた」


そして、小脳の異常ではと言うと、


「そのまえに大学病院の神経科が、

いままでつ買っていた薬を知らないから

途方に暮れちゃうよ。

まずは薬を変えてみることだね」


夫にそれを電話で言い、金曜日に薬を

取りに行く、というと、夫は、

「だけどキミ、お母さんの薬歴わかってる?

どの薬がダメで、どのパターンがいいか、

わかるのか?」


「わからん」

 わたしが言うと、夫はあきれました。

「しょうがないなあ、じゃあ、帰宅したら

ぼくがパソコンでメモを作るから、

それをN先生に見せなさい」


木曜日は病院がお休みなので、

水曜にある程度の目星はついたものの、

まだまだ、先行き不透明です。

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