人間の敵はビーバーである

桜雪

桜雪、ビーバーを撃て

 この世界の生き物は地球の環境に適応して生きている。

 本来、進化とはそうしたものであるべきなのだ。

 しかし、その環境に逆らう生き物が存在している。

『人間』と『ビーバー』である。


 例えば『パンダ』は笹が好物なのではない。

 なんなら家畜も襲うのだ。

 つまり、肉が食えれば笹なんざ食わねぇのである。

『虎』が肉食うから仕方なく『パンダ』は笹を食っているわけだ。

 それも完全に消化できないらしい、『パンダ』は環境に合わせるべく進化の途中ということだ。


 進化とは限界を超えた努力、あるいは我慢の賜物である。


 なのに…我々人類は…はぁ~…。

 地球環境を破壊しながらボコボコ増えている。

 そりゃ『ウィルス』が駆逐対象にしても仕方ないって。

 ある意味、『ウィルス』とは地球の防衛本能なのかもしれない。


 しかし、我々とて宇宙船地球号の一員である。

 生きる権利は持っている。

 S〇Xのない人生なんてお断りだ‼


 人類が最後に戦わなければならない相手とは『ウィルス』ではない…同じく環境破壊で生存圏を広げる生き物『ビーバー』である。


 古来、領土の権利を争い続ける宿命を背負った地球の生き物達、我々、人類はなぜか勝ってきたのだ。

 そして今、人類は空と海を目指している‼

 我々のユートピアは宇宙か?深海か?

 否‼ 断じて否である‼


 まだ我々は地上を統べていないではないか‼


 今…我らが一丸となって戦うべき相手は『ビーバー』である。

「断言しよう‼ 人類に立ちはだかる相手はビーバーである‼」


 ………

 さて…これから会議だ‼

 ビーバーの?

 否‼ 売上の会議である‼

「桜雪部長代理…いざ参る‼」

 説明資料など不要‼、ノープランで乗り切る覚悟はできている。

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人間の敵はビーバーである 桜雪 @sakurayuki

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