迷うこと
ウソツキが横たわってとその男のカラダに呟いた。
私はその男に接吻したことがあるとして見覚えはない
だからその知らない男のカラダに触れたわけだ
ばっちぃから触るなと母親に言われた父親のひげをさする様
だとして、それは父親のものではないただれたカラダだ
私はその男の髭を一本抜き取り、ずっと見合わせそうして捨てた
太陽がもうない、馬鹿らしいと言い始め
ぼくはそのままその男の首を絞めた
死んだカラダの首を絞めたとき、やっとその男は死んだ。
死んだ上半身を上げて間髪入れず男は髭をさすれと言う。
私は泣いて喜んで、髭をさする。
髭をさすって、男は喜ぶだろうか?
そう思って顔を覗き込んだときには
やっぱり男は死んでいたので男の額にキスをした。
わたしの耳には男の声が聞こえたかもしれないが、
私の耳にはもう、猫が太陽に呼びかける声に気になっていた。
その声に惹かれてぼくは出口へと向かう
高笑いする男の声、ぼくはその声の正体がクエニボロだと
思うことにした。
声が高笑いで私の言葉に返したのに気付いたときにはもう遅い
ああしまった、ぼくはまた太陽都市にたどり着いたのだ。
今日日太陽都市の悪意を理解したことはないのだと
今日日太陽都市の出口を知らないのだと
私が知るのは太陽都市から出ようと思うたび
クニエボロだと思わしき男の死が始まっていた
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