常軌

 目が冴えてしまって眠れない夜、暗闇の中でPCモニタに向かって打鍵する癖がある。この文章を書いている、という意味ではない。この文章は、落ち着いた状態で書いている。

 カクヨム上で『下書き』の状態になっているエピソードの編集画面を開き、スペースキーとエンターキーを叩き続けると、文字数を一切増やさないままで画面を進めることが出来る。その行為に何の意味があるということもない。

 ランダムに並べられた「空白」は、一見すると何も書かれていないが、プレビュー画面でもスペースキーを打ち込んだ回数が正確に反映されている。ただ、半角スペースの扱いは少し怪しく、必ずしも打ち込んだ通りにならないようだ。

 何故、こんなことを急に書いているかと言えば、スペースキーとエンターキーを連打している内に、半角スペースと全角スペースと改行を使うことで、モールス信号によって空白にしか見えない暗号みたいな文章を書けるのではないかと思いついたからだ。もちろん、このアイデア自体は私が最初に思いついたものでなく、Whitespaceという、スペースとタブだけで構成されるプログラミング言語の存在を念頭に置いている。前述の通り、カクヨム上では半角スペースの回数が正しく反映されないので、計画は瓦解した。


 ゆえに、下の空白に何らかの意味を見出そうとしても全くの無駄である。

 下書き時点で、空白と改行しか存在しなかった本章に『常軌』という仮タイトルをつけていた自身の正気を疑い、その戒めとしてこれを公開している次第である。



 

                     


                                                              

     

                          

 

 



             


 

  

 

    


  

 

 

 

 

 

 


 


 

 




                     

 

   


 

               

            

   

                            


                  

             

  


 

   


 


 


    

  


  






                              



                                                   

          




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