第4話

 スヤスヤスヤと私は眠る。

 見えないはずの私のほっぺ、

 イタズラするのは誰かしら?

 お目々をパッチリ開いた私。

 視界いっぱい黒い鼻。

 ペロリンほっぺを舐められる、生温かい感触です。

 あなたは、大きな、大きなワンちゃんですね。

 何故か、頭が三つある。


♪あら、あら、可愛いワンちゃんね

 あなたは、私のこの姿

 大きなお目々で見えるのですか?

 

  ♪あなたの姿は、見えません。匂いで僕には分かります。

   今は、明るいお昼時、あなたの姿の影法師。

   薄っすらわかる影法師。

   あなたのお姿見えません。

   影法師だけはわかります♪


 ワンちゃん、教えてくれました。

 私の姿は、透明で、

 私の足元覗いてみれば、

 たしかに僅かに影法師。


♪ところで、ファンの皆さんは

 今頃、何処にいるのでしょう?

 ワンちゃんお見かけしませんでした? 

 アイドル私は、ファンの方、姿を探しているのです♪


 大きなワンちゃん、シッポを振って、周囲が風速五メーター。


  ♪僕にお乗り下さいな

   ここから、しばらくポコポコと歩いてくと、いつもと違う賑やか村  

   あなたのファンが集う村

   きっと、賑やかその村です

   僕の足なら、一時間。あなたの足なら一昼夜


♪ワンちゃん、あなたのお名前は?


  ♪僕の名前は、ケルベロス

   よろしければケロちゃんと、これから呼んでくくださいな♪


♪ケロちゃん、どうもありがとう

 ところでケロちゃんお姿は

 はっきり見えているみたい

 歌で会話をする必要

 ケロちゃんにはないみたい♪


 ケロちゃん、お顔が真っ赤っか。

 ケロちゃんお声が素敵です。

 きっとカラオケ採点は、百点満点連発です。

 姿が戻ったその時は、私のコーラスお願いします。


 しばらく歩くと、ドラゴンさん、

 私たちに合流を。

 ドラゴンさんのお名前は、

 マイナ・ポ・イントさんとおっしゃいます。

 

 マイナちゃんのそのお声、

 低音響くそのお声、

 とっても素敵でシビレます。

 ただいま、絶賛探索中、

 姿を見つけたその時は、マイナちゃんもコーラスに、

 私と一緒にアイドル活動。


 ケロちゃん、背中に揺られると、賑やか村には一時間。


 村の名前は、ミバライ村。

 

 ん?


 迎えてくれたのは、ジカン・ガイ村長。


 オロ?


 

 


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