第8話 ウーガーについて
エジとウーガーが魔王宅から追い出されるようにして外に出て行く。
二人がいなくなったのを確認した後、魔王とアビシニアたちは席に腰掛けると話し合いを始めるのだった。
魔王「チー、飲み物と茶菓子を頼む」
チー「あ、うん。用意するね」
魔王の声にチーはすぐさま反応すると、電気ケトルに水を注ぐとスイッチを入れ、ゴソゴソと茶菓子の準備をしだす。
アビシニア「あ、私達にはお構いなく」
マンチ「いいじゃないですか。たまにはまったりしても」
魔王「だな。話を聞いてもらえるなら、それくらいはさせて欲しいというのが本音だ」
アビシニア「は、はい・・・」
アビシニアは遠慮がちに腰掛けるが、マンチはズカッと座席の上であぐらのように足を組む。
魔王は両者の違いに少しばかり眉尻を垂らした情けない顔を披露した。
魔王「ガー・・・マンチは少しは礼節を弁えような」
マンチ「あっ! ようやく名前読んでくれましたね。マンチは常に元気いっぱいなんで」
マンチはチーから出されたお菓子を頬張る。
魔王「・・う、うん。わかった」
魔王はマンチには話が若干通じないことがわかると、気を取り直してアビシニアに顔を合わせる。
魔王「聞きたいのはウーガーの事だな」
アビシニア「は、はい。彼について少しでも教えていただければ・・・」
魔王は少しだけ悩むようにまぶたを閉じると、テーブルについた肘を曲げ、顔の前で両手を組んだ。何やら思い出すように考えこむ魔王は少しばかり悲しい顔をしていた。
魔王「アイツと合ったのは実は最近なんだ。最近と言っても半年以上前だがな」
魔王はチーの出したお菓子に手を付けると、少しずつウーガーについて話し出す。
魔王「半年前に庭先で花の手入れをしている時、ふと門扉の先に猛烈な違和感を覚えたんだ」
*魔王の過去を思い出す様に天井を見上げる。
♦
魔王「♪♪〜〜〜〜〜〜」
魔王は自身の花畑でいつものように花の手入れをしている。花に水を上げたり、肥料を撒いたり、雑草を取ったり、花が育つのが嬉しいらしく鼻歌交じりのご機嫌で作業を行っていた。
魔王「ビデンスも咲いたな。お花がいっぱいだ」
魔王は如雨露で水を撒きながら、にこやかに笑う。
魔王「しかし、ルーとチーは何をしとるんだ?」
魔王は自身の身につける時計の時刻を確認すると、ルーとチーが買い物に行くと言って出てから3時間が経過していた。食料を買いに行くといった割にしては非常に手間がかかっているのか、はたまた女子2人でショッピングを楽しんでいるのかはわからないが、少しばかり遅い帰りに心配というより、あくせくとしていたというのが本音だった。
魔王が二人の行動にため息を漏らした瞬間だった。
自身の家の門扉の先に猛烈な違和感が走る。それは例えようのないような嫌な感じ。嫌悪、不安、猛烈な不快感、そして因縁じみたものだった。
魔王「なんだ? この感覚は?」
魔王は門扉の先を心持ちつり上がった目で見つめると、花の世話を辞め、違和感のする方向に向かうのだった。
魔王が急いで向かった先、そこにいたのは周囲の人間から飛来物と罵詈雑言をぶつけられている男が一人。
「消えろ」だの、「いなくなれ」だの、汚い言葉とともに飛ぶ小石の山。
ただ、その男は口を平行に揃えると一切物を言わぬというほどに固く口を閉ざし、その惨状を何も言わず受け取っていた。
薄っすらと目を開け前へゆっくりと進む男に魔王はすぐさま近寄る。
魔王「お前・・・」
ウーガー「・・・・・・・」
その男は何も喋らず、答えず、ただ、闇雲に飛んでくるすべての嫌悪を何も言わずに受け入れていた。
人々の憎悪や不快感を無言で受け入れる男に、罵詈雑言の光景に、魔王は顔を尖らせ周囲の人間を激怒する。
魔王「お前らは何をしているんだ!! この男が何をしたと言うんだ!!」
ウーガー「・・・!」
魔王は男に対する皆の態度に声を荒げるが、皆の態度が変わることは無い。
嫌悪の声はやまない。
憎悪の石は止まらない。
魔王はそれでも周囲の人間に呼びかける。
魔王「やめろ! そういう行為は辞めるんだ! 皆でたかって何がしたい!!」
少しだけ皆から嫌悪を受ける男は魔王の言動を不思議に思ったのか一度魔王を振り返る。が、結局は気にしないと言わんばかりに再び前を向き歩みを始める。
魔王は男に寄り添うと声をかける。
魔王「大丈夫か? よかったら俺の家に来い。いくらでも部屋は貸せる」
ウーガー「・・・・・・・」
魔王が男に寄り添うように声をかけても、男はその親切をあえて無視するようにその場から立ち去ろうとする。まるで自分には関わるなと言っているような態度。自分と関わるとろくなことにならない。関わってはいけない。無視してくれと言わんばかりの態度。
魔王はその気持ちを察したのか、男に大きく声をかけた。
魔王「おい!」
ウーガー「・・・・・・」
男は魔王の響く声にも振り返らない。
魔王はひどく心配そうな顔つきで男に尋ねる。
魔王「・・・子供もいるのだろう」
ウーガー「!!!!」
魔王の声に男の顔色が変わる。酷く狼狽するように目を見開くと、ビタッと足取りを動きを止めた。
魔王は動きを止めた男に駆け寄る。
魔王「それ子供ーーー」
ウーガー「テメーなんでこいつらが見える!!!」
初めて男が他人に喋った瞬間だった。
今まで口を閉ざしていた男が初めて発した粗雑な言葉。男はかなり動揺するように魔王に詰め寄ると魔王の肩を両手で掴む。ただ、粗雑な言動ながら男から発せられる魔王への感情は嫌悪ではなく、不安に見える。魔王の肩を必死で揺する姿もどこか心配から来ている行動のように、魔王は見えてしまうのだった。
魔王「おっおっおっ」
ウーガー「お前、身体とかに異常はねーか?」
男は魔王に詰め寄り、魔王の体を確認するように見渡す。
魔王はその様子に少し安心したように微笑む。
魔王「おっ? きちんと喋れるではないか。そのギザギザの歯は怖いけど、他人のことが心配できるとは・・・」
ウーガー「うるせー。だから―――」
ギザギザに尖った歯を見せながらも、男の必死で自分を心配する形相に魔王は遂に笑い声を上げた。
魔王「あはっは。来い! 茶くらいは出すぞ」
ウーガー「・・・・・・・」
再び言葉を止めた男に、魔王は左目を閉じ合図する。
魔王「なーに心配いらんよ。俺も変わり者だ」
ウーガー「何なんだよ。テメーは・・・」
男も魔王の言動に少々呆れ気味で、自身の瞳を手で覆うとほとほと疲れたという態度を示す。
魔王「そうだったな。礼節にかけていた。俺は―――」
魔王はキリッと自身の顔を調える。釣り上がった目に力を込め、魔王はニヒルに笑う。
魔王「誰よりも弱い世界最弱の―――」
魔王は親指に力を込め、強く誇示するように自身を指し示す。
魔王「魔王だ!!」
ウーガー「・・・・・・」
魔王は豪語するが、男はピクピクと顔を引つらせ、なんとも言えない表情を見せた。
ウーガー「…馬鹿じゃねーの、お前」
魔王「ははは、よく言われる。近所のガキなんかに魔王(笑)で嘲笑されておるよ」
魔王は笑い声を上げ、自宅へと向かい歩き始める。男はもはや苦笑いするしかなかった。あまりにも目の前にいる男の突飛な行動。そして、想像がつかない程の言動に・・・変わり者といえば聞こえはいいかもしれないが、それよりももっと異質な何かを感じていたのかもしれない。
自身を誰よりも弱い世界最弱の魔王と名乗る男に少しだけ興味を持ってしまっていたのかもしれない。
いつの間にか、二人の雰囲気に飲まれたのか、周囲の男をさげずむ怒声や飛来物はいつのまにか消え失せていたのだった。
魔王「来い」
ウーガー「…ったくよ」
魔王は上機嫌で自宅に向かおうとする。時折男を振り返りながら手を差し伸べながら前へ進む。
魔王「ところでお前はなんて名だ」
ウーガー「・・・ウーガーだ。ウーガー・S・ラブレスだ」
男は魔王から視線を外しながら、少し嫌そうに名を語った。
魔王はその名に、少し驚いたように目を見開き、声を掛けた。
魔王「ほう。愛のないとは悲しい男だな。お前は・・・」
ウーガー「うるせーな。お前は。何なんだよっ、たくよー」
♦
魔王はウーガーとの出会いを端的に伝えるとアビシニアに少しだけ首を傾ける。
魔王「これが俺とあいつ、ウーガーとの出会いだ」
アビシニア「・・・・・・」
マンチ「なんかこう聞くと、以外にいいやつですよね、ウーガー。魔王は相変わらず変な人ですけどね」
魔王「あ、ああ・・・。まあ、あいつは本来優しいぞ。怒っているだけだ。この世の理不尽に対して」
アビシニアは少し悲しむように瞳を人差し指で拭う。なにか思うことがあるのか、少しだけウーガーの出ていった方向を見つめる。
アビシニア「ウーガーは、ずっとそうやって・・・」
魔王「うん。ずっとだったと思う。実際チーとルーが帰ってきた時もてんやわんやだったよ。いきなりナイフと銃を構えるわでな」
魔王は煩悶したような表情を浮かべると、両手を下げ、まぶたを閉じる。
アビシニア「ウーガーはなぜ、あんなに嫌われているのですか?」
アビシニアの質問に魔王の顔が少しだけ強張る。考えるように腕を組むと頭上を見上げる。少しだけ間を置くようにチーの入れてくれたお茶に手を付けた後、アビシニアに顔を合わせ話を続ける。
魔王「ここからは憶測も混ざる。ウーガーは自分の力を呪いと言っておった」
アビシニア「呪い。ですか?」
魔王「そう、あいつは力を得るために呪いを受けいれたというのが、正解なのではないだろうか?」
マンチ「マンチ強くなれるなら、それでもOKなんですけどー」
魔王はマンチの言葉に首を横に何度も降る。違うという意思を明確に表すように横に降った首は、悲しくも憐憫な瞳を閉じた顔に憂いを乗せた。
魔王「辛いぞ。本当に辛いぞ。何もしていないのに嫌われるんだ。並大抵の精神じゃ絶対に持たない」
アビシニア「そうですよね。…とても辛いですよね」
魔王「誰も何も分かってやれんのだからな…」
アビシニア「…はい」
アビシニアは少し俯き加減で悲しむような素振りを見せると、お茶に手を付ける。
ただ、飲もうとはせず何やらやきもきとしているようだった。
魔王「まあ、今は俺もいるし、アビちゃんならもしかしてとも思っておるがな」
アビシニア「私ですか・・・?」
魔王の不意な一言にアビシニアは首を傾け魔王を見返す。
魔王「そうそう。アビちゃん話を聞いてくれるし、優しいしな。ご両親も立派なんだろう」
アビシニア「はい…素敵な人でした。お父さんはもう亡くなりましたけど」
アビシニアの俯く視線に気づいた魔王は、狼狽するように机に体を投げ出す。
魔王「事情を知らんとはいえ。す、すまない。人の気持ちを考えない発言だったな」
アビシニア「ああ、いえ。大丈夫です。魔王さんに少し言動が似てるっていうか、少し懐かしく思ってですから」
アビシニアは俯き加減だった顔を上げると優しく微笑む。
魔王はその顔を見て、優しくほほえみ返す。
魔王「アビちゃんは良い子だな・・・本当に」
アビシニア「い、いえいえ。私なんか」
魔王「いや、俺は立派だと思うぞ」
アビシニア「は、はい。…ありがとうございます」
アビシニアは魔王の力説に少し恥ずかしそうに視線をそらした。
アビシニア「あ、あの。魔王さんのセリフ。「楽しく行こうぜ」には、私も驚きました」
アビシニアは自分が褒められ続け恥ずかしくなったのか、突然話題を変える。
マンチ「ああ、エジさんが完全にぶっ飛んでたやつですね」
マンチは一瞬首を傾けると、親指でエジのいる方向を指し示す。
アビシニア「そうそう。エジさん驚いたんだと思う。父と同じセリフ「楽しく行こう」を言われて。エジさん父の親友だったんですよ」
魔王「そうだったのか…あの極太眉毛も辛かったんだな…」
魔王はエジのいる外を一瞬見ると少しだけ憂いの瞳で眺める。魔王はエジの顔を思い浮かべているのか、外を見たあと暫く間を挟む。そして、一度うなずいた後、再びアビシニアに顔を合わせる。
魔王「アビちゃん、良かったらお父さんとあの眉毛、エジのこと教えてもらえるか?」
アビシニア「はい」
アビシニアは気持ちを切り替えるようにして大きく頷く。
アビシニア「・・・お父さん、シャルトは戦う力がありませんでした。先程からマンチちゃんが数値を言ってましたよね」
魔王「ああ、250とか俺を2とか言っていたな」
マンチ「魔王めちゃくちゃ弱いですからね。マンチならデコピン一発ですよ」
魔王「まあ、俺は世界最弱だからな…」
マンチは魔王に手を向け、デコピンをする真似を何度かする。
魔王はその様子に苦笑いを返す。
アビシニア「うふふ。あれは簡潔に言うと戦う力を数値化したものです。アナリティクスと言います」
マンチ「この星のですね。アーステラの軍人が10〜20程度、マンチたちエスペラ隊員が平均で1万位です」
マンチは自身を誇示するようにふんぞり返って自慢するのだった。鼻先を立て、顔を反ると、瞳を閉じる。
魔王「歴然とした差があるな。そりゃ普通勝てんわな」
魔王は瞳を瞑ると、お手上げと言わんばかりに両手の手のひらを上に向ける。
アビシニア「はい。ですが父も数値は10でした。ただ、戦う力がなくても「無血の英雄」と呼ばれた人物でもありました」
マンチ「シャルトさんの事は、マンチでも知ってますしね。英雄と呼ばれた人物ですよね」
アビシニア「ええ、マンチちゃんのお父さん。サイベリア将軍とも仲が良かったみたいですしね」
魔王「今までの話だけでも素晴らしい人物だとわかるな」
アビシニア「ええ、父ながら素晴らしい人でした。誰にも寄り添える尊敬できる人物でしたよ」
アビシニアは少し誇らしげに魔王に微笑む。
アビシニア「ですが、救出した保護対象の方と話をしていた矢先、救出者の暴動にあって・・・」
魔王「…なるほど。そういうことか・・・」
アビシニア「はい。助けると言っても不満や怒りがあったのでしょう。事件が発覚した時には父も加害者も亡くなっていました」
マンチ「なんか、すぐに加害者の鎮圧に向かった人物が相手を殺しちゃったんですよね?」
アビシニア「ええ。なので本当の相手の理由は何も聞けずじまいになりました。不満からの反抗ということになっています」
アビシニアは悲しそうに俯くと、力なく笑う。魔王はそんなアビシニアに顔を合わせ肩を叩く。
魔王「すまない。色々嫌なことを聞いてしまって」
アビシニア「い、いえ!」
魔王「アビちゃんは本当に良い子だな。シャルトさんの教えが生きてるよ。ウーガーの話も聞いてくれたしな」
アビシニア「い、いえ・・・」
アビシニアは魔王の言葉に少し照れるようにして頬を赤く染める。
魔王「エジも辛かったろうな。親友が殺されて・・・」
アビシニア「ええ。エジさんずっと父に―――」
アビシニアは少し涙ぐむように鼻を鳴らすと、人差し指を右目に添える。
アビシニア「お前は戦えなくても良い。だから、俺が強いんだ。お前を守るのは俺の役目だ」と口癖のように言っていたみたいで・・・」
魔王「そういう、こと、か・・・」
魔王は悲しくも見えるように笑うと視線を下げる。
アビシニア「エジさんずっとその事を引きずっているみたいで・・・」
魔王「大事な友だったのだな。だから強さに固執するのかあいつは・・・」
アビシニア「ええ。もうころごりなんだって、私の家でよく泣いておられましたよ」
魔王は鼻から小さく息を漏らす。瞳を閉じた顔には少しだけ憂いの影が乗る。
魔王「俺も礼節をわきまえてなかったみたいだな。後でエジに謝らんといかん」
アビシニア「ええ。私思うんです。魔王さんならエジさんのこと分かってあげられるんじゃないかって」
魔王「ふふっ。俺がエジで、アビちゃんがウーガーか。交換条件みたいになったな」
アビシニア「うふふ。ですね」
魔王とアビシニアは顔を合わせ微笑む。
アビシニア「もう一つだけ聞いてもいいですか?」
魔王「ああ、俺で良ければいくらでも」
アビシニア「マジカさんについて聞いてもいいですか?」
アビシニアの言葉に魔王の顔が見てわかるほどに強張る。
魔王は一瞬険しい顔を見せたが、気を持ち直すように両手を前に出し話し始める。
魔王「ああ。マジカとはこの星で有名な嫌われものだ。もう故人だがな」
アビシニア「ああ、それで。ウーガーはマジカさんの名前を…」
魔王「俺もよくは知らん。ただあいつにとって大事な人物だったのだろうとは思っている」
アビシニア「はい。私にもそう見えました」
庭先の花壇で黄色の花を集めるウーガーは摘み取った花を大事にローブのポケットに入れる。
魔王「俺もな。あの嫌われ者に会いたかったのだよ。…結局会えずじまいだったがな」
アビシニア「そうなんですか・・・魔王さんは何故その方に?」
アビシニアの質問に魔王は力なく笑うと、下を俯く。
ずっとわれ感せずと酒を飲んでいたルーだったが、この時は魔王を見つめるのだった。
魔王「聞いてみたかったのだよ。一人では寂しいだろうと…」
魔王は言葉を言うと、机の上に載せた肘で組んだ両手でしばらく目を伏せる。
アビシニアはそんな魔王に何も言わずに小さく頷いていた。
場面はウーガーに変わる。
ウーガーは魔王宅の花壇で取った花をポケットにはみ出すくらい入れると、少しだけイラッとしたような目つきをする。
ため息、というよりイライラからの息を吐き出すと、腰掛けていた石畳から立ち上がり、反対側の花壇に向かっていく。その方向には、同じくイライラとした顔つきのエジが石畳に座りながら、なにやら左腕につけた通信機のようなものを構っていた。
エジもしばらくして近寄ってくるウーガーに気づくと眉間にシワを寄せた顔を合わせる。
エジ「何しに来た!」
ウーガーはエジの言葉にえみを浮かべる。
ウーガー「よー、おっさん」
エジ「何だよ!!」
ウーガーは声を上げて微笑む。だが、額には青筋を浮かべエジを睨むと魔王のいる場所を右手で指し示す。
ウーガー「あいつのせいでイライラが溜まってしょうがねーんだわ」
ウーガーの鬼気迫る顔に、エジも石畳から立ち上がると怒り顔を寄せる。
エジ「奇遇だな。俺もだよ!!」
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