第七回 お題 いいわけ KAC20237

いいわけが身を滅ぼす

「いいわけ」ですか、平仮名で出されている訳で、漢字になると「良い訳」と「言い訳」かな。

そうですね、いいわけを続けた人の末路等どうでしょう。

自分の体験談であり、後日に確認して貰いましたので、間違いは無かったと思われます。

その方を含む皆さんとは、もう三十年程のお付き合いになります。

私も最初は、両親から話程度でした、高校生の時ですから、家の仕事にも関わってませんでしたしね。

その頃、家の仕事関係で、電気工事の方と知り合ったと。　

話を聞くに嘘くさい、厭な臭いがしてたもんでね。

休みには手伝いしていたので、件の電気工に会う。

とても感じの良い人で、臭いの元は彼じゃ無い。

でも臭うんだ、見渡すと電気工の職人も来ていた。

彼がうちの職人だからと紹介してくれた、

挨拶をしたら鼻で笑いやがった。

それで確信した、臭いはこいつだ。

職人から電気工の親方に、黒いモヤモヤが伸びていた、これヤバいやつだと思い、手刀の振りをしたら切れたので、バラバラにすべく何度か切ったら消えた。

その時、職人から舌打ちされたのを覚えている。

私の仕草をみてたい親父が何かに気付いたみたいだけど、その時はスルー。

その後、数年電気工の親方に会う機会はなかった。

高卒で建築会社へ就職

色々熟しているときに休暇を取り実家へ

電気工の親方が末期の癌で入院しているとか

お見舞いには行けないことを伝えられた。

電気工事は他の業者が入っている

あの職人はどうなったか聞いたら

電気工事の親方の家に居候して、旦那面して嫁さんを足に毎日パチンコ三昧とか。

何度か諌めたが、のらりくらりといいわけをして、仕事も辞めてパチンコ三昧。

資金は？と聞くと、電気工の親方の貯めた貯金を食いつぶしている。

終いには「あいつには生命保険掛けてんだから、俺の役に立てよ、安く扱き使いやがって」

最低だな

その後、闘病すること2年。

親方は鬼籍に入られた。

その時も「死んだら終わりだ、てめぇの遺産は俺が使い潰してやる」

さすがにね、見てられなくて、息子が2人いるんだけど、二人にね証拠集めをお願いしておいた。

うちの会社の顧問弁護士の先生にも、お伺い立てて、御相談もした。

結果的には社会的に、抹殺は労力も掛かるので、息子2人に財産分与させ、家を出る事にした。

彼らの収入も、アイツは搾取していたからね。

やりたい事をきいて、彼らの進路になるべく場所へ送り出したよ。

あとは、二人が自滅するまで放って置くことにした。

また数年経つ

遊ぶ金が尽きはじめたので、泣き付いてきた。

二人共借金まみれだった。

その時に気付いたが、応接のソファに座る2人。

その彼らの背後から、首をギューッと絞めて、背後から足を絡めていた。

おんぶして、首絞めている姿ね、その姿も、全身黒っぽく目玉がギョロギョロしていた。

職人の背後から、首を絞めて羽交い締めをしているのは、よく見たら親方だった。

同じく首を絞めて足を腹に回して絞めている。

2人して、それぞれに絞められている。

親方の嫁には、女性だと思われる黒い存在だった。

何者かは判らないけど、縁のある人なのだろう。

その時も、相変わらずいいわけしていた。

明日には入金がとか、次のレースでとか、ギャンブルしか無い人達だ。

うちも付き合いはあれど、仕事もしないのだから、関わり合いにはならないから、お帰り願った。

ずーっといいわけしてたけど、金を借りられないと知ると、応接セットを蹴り脅してきた。

仕事の事務所には、こんな馬鹿がくるので、常時監視カメラを設置している。

暴れはじめたので、警察へ通報、来てもらう。

来たって証拠が大事なのさ。

そのまま、連れて行って貰う、その時もいいわけして、自分の正当性を吐いていたが、いつも通り監視カメラのデータを提供する。

その後、こんなのを見たと親父に伝えると、それは職人の奥さんだったらしい。

少し前に癌の末期で鬼籍に入られた。

相当恨まれているのだろうね。

さらに数年が経つ。

泣きついてきたんだ、癌になったとか、金が無いから貸してくれと。

悪いが死の淵に立つものには出さないと断る。

その時には、2人の黒い者が抱きついていた。

両方から首を絞められ、左右から足で締め付けられている。

目も落ち窪み、死者の国へ片足突っ込んでいたよ。

奴の息子達が稼いで、治療に充てがっていたが、それももう限界だとか。

まぁ、自業自得だろ。

この期に及んで、まだいいわけをして、自分は悪くないと正当性を主張してたよ。

2022年秋頃、引き込まれたのだろうね、発作を起こしてそのまま逝ってしまったよ。

因みに、残った親方の嫁ね、財産を全部使われ、家も競売に出されて、娘のところに居着いているのだとか。

そんな、いいわけをした男の末路の話でした。

この話は、断片的には、イベント等でお話させてもらいましたが、

今回まとめた分に、もう少し秘匿している部分が御座いますが、その辺はご了承下さい。

了