第七章

第六章の軽いまとめ

 神聖バラメキア帝国再興の為遂に動き出した帝政貴族軍。イリオス地方から傍若無人な悪党共を駆逐するべく、傑たち勇者もその力を存分に振るう。ヘルムートの仰々しい演説の下、着実に解放作戦を続ける帝政貴族軍。その間にも政臣と姫愛奈はオセアディア王国の元宰相スタイドル・ワイツ公爵を軟禁状態から救出(誘拐)したり、長い間名無しだったスライムのペットに「あおくん」というネーミングセンスもクソもない名前をつけてあげたり、オタクとツンデレのイチャイチャを眺めたりと大忙し。そうこうしているうちに帝政貴族軍はイリオス地方の中心都市にしてかつての帝都〈エル・ビ・カタリア〉に到達。解放作戦終結は近いものと思われた。


 しかし大方の予想は外れ、都市突入部隊は敵魔導士の攻撃により壊滅。しかも敵側にかつてのクラスメイトにして婦女暴行の罪で指名手配されていた夏井隼磨がいることが判明する。それを知った傑たちは、ヘルムートからの依頼もあり、魔導士の排除を目的とした突入作戦を開始した。


 ルドラーを率い、一人で都市に入った政臣。余裕綽々といった風情で歩いていたためか、十人もの魔導士に囲まれる。絶体絶命──とはならず、引き連れていたルドラーを犠牲にしつつも十人全員を仕留めることに成功する。勝利の余韻に浸りながら姫愛奈の帰りを待つが、いつまで経っても帰ってこない。敵に捕まったのだと錯乱する政臣。抑える傑たち。そしてうるさい政臣を容赦なく殺すシャルロット。正気を取り戻した政臣は、傑たちと協力し姫愛奈たちの救出へ向かった。


 一方、捕らえられた姫愛奈は隼磨と対峙していた。その変態性を隠そうともしない隼磨に対し姫愛奈は気丈に振る舞うが、内心では政臣の助けを懇願していた。そこへやって来た政臣たち救出部隊。エル・ビ・カタリア攻略戦の最終段階、旧帝国の皇宮〈エル・レ・バラメキア〉占拠作戦に乗じて突入した政臣は、悪党たちに犯される寸前の姫愛奈を発見、悪党たちを倒し、見事姫愛奈を助け出した。


 それから時は巡り、政臣と姫愛奈が異世界に転移して一年が過ぎた。帝政貴族軍は正式に帝国を名乗り、大陸にその復活を宣言した。予想通り連盟は反発し、参加国のバラメキア公国に事態の鎮圧を命じた。かつての栄光を取り戻そうとする帝国の新たな戦いが始まろうとしていた──。


 

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