第二章

第一章の軽いまとめ

 修学旅行の帰りの飛行機の中でまさかの事故に遭ってしまった私立星歌せいか高校二年三組。クラスのスクールカースト中位で、割と平穏な高校生活を送っていた青天目政臣なばためまさおみとスクールカースト上位でクラスのアイドル的存在であった白神姫愛奈しらかみひめなは気が付くと謎の空間にいた。そこに現れたのは〈契約・混沌・憎悪〉を司る暇神アマゼレブ。永遠の時間を生き暇で暇で仕方ないアマゼレブは異世界に〈勇者〉として召喚された二年三組の面々から政臣と姫愛奈の二人を自分の力で引き離し、自らの眷属にしてクラスメイトたちと戦わせ、それを観賞しようとしていた。見返りとして亜神化とアマゼレブの領域という住まいを提示された二人はそこまで大切に思っていなかったクラスメイトとの決別を決意。クラスメイトが〈勇者〉として召喚された世界に〈悪役〉として転移した。


 転移先は魔法によって文明レベルが二十世紀初頭辺りまで発達していたが、民度は弱肉強食のヒャッハーな世界だった。初戦闘で辺境の開拓地を襲っていた盗賊団を虐殺し、住人から感謝されるという悪役らしからぬスタートを切った二人。〈善の神〉の影響でアマゼレブが大手を振って干渉出来ないこともあり、開拓地では地道な情報収集を行い、訪れた最初の街では誤ってラ○ホに宿泊したりするなどのアクシデントがありつつもクラスメイトたちの所在を特定し、行動方針が定まった所で二人は敵の襲撃を受ける。転移の失敗でこの世界にはいないとされている上に、正体を悟られぬよう見た目を変えていた二人だったが襲撃者は二人を政臣と姫愛奈だと看破し、クラスメイトの元へ戻るよう二人を説得した。しかし二人が断ったために撤退。予想外の敵の出現にアマゼレブは〈善の神〉の介入を二人に示唆する。単純な〈悪役ロールプレイ〉のつもりで異世界に来た二人だったが、事態が重大なものに変わっていく予感を感じつつクラスメイトたちのホームである〈オセアディア王国〉を目指すのだった──。

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