第4話 ステータス上昇
名前:オッサン
性別:男
年齢:五十才
体力:430
魔力:250
武器:無銘の大小(+60)
防具:羽織袴草鞋(+30)
攻撃:150(+60)
防御:80(+30)
名前:ミコト・カツラギ
性別:女
年齢:二十四才
体力:60
魔力:50
武器:ドイツ製牛刀(+30)
防具:料理研究家エプロン(+12)
攻撃:25(+30)
防御:13(+12)
えっと、オッサン自分でも、【これかなり強いヤツーっ!】ってとある歌と共に脳内を駆けめぐってますが。何よりも驚いたのは、俺のステータスがミコトさんに見えて、ミコトさんのステータスが俺に見えてる事。
シレッとナビゲーターが話し始める。
『コレからお二人はパーティーを組んで活動されますので、お互いを知る為にも必要かと思い、このようにさせて頂きました。必要ならば身長、体重、スリーサイズ、性癖の公開も可能ですが
『如何いたしますか?』 っじゃねぇよ! ミコトさんが顔真っ赤から真っ青になってるじゃないかっ! 冗談でもするなよ!
『了解しました。ではマスターのだけミコトさんに公開しておきます……』
その言葉を聞いて俺はバッとミコトさんを見る。すると全力で視線を逸らされた…… いや、まあ、知りたいなら別に良いですけどね…… オッサン、知られて困る性癖じゃないと思ってるし、年の割には鍛えられてる方だとも思うし……
俺は身長百六十五センチ、体重五十九キロ、上から九十ニ、七十二、七十六だ。オッサンのスリーサイズなんて誰トクだよっ! って一人で突っ込んでみるが…… 性癖、性癖はなぁ…… どうなんだろうなぁ…… おっぱい星人ではあるな、確かに。
だから、ミコトさん本当に見て確認したからっておっぱいを隠さない! オッサン無差別に女性を襲ったりしませんからっ!
そんなミコトさんはオッサンの誤差プラマイ一ミリの目測によると、身長百五十八センチ、体重推定四十六~四十八キロ、スリーサイズは上から九十、五十八、八十六と見た。恐らくは大きく外しては無いだろうと思う。
まあ、別にだからどうしたって話なんだが。
それから少しだけ警戒されながら、ミコトさんが作ってくれた食事を食べて、今後どう動くかの話を始めた。
「ズタ袋の中にはよく研がれたナイフ、金貨二枚、銀貨十枚、銅貨五十枚が入ってたよ。ミコトさんの方はどうだった?」
「あっ、はい。私の方も同じで、それにプラスして端切れ布が何枚か入ってます」
フーン、何用なんだろうか? まあ良いか。
「で、ナビゲーターよ、ここから一番近い町って距離はどれ位なんだ?」
『はい、お答えしましょう。約一千万センチメートルです』
おいっ! ややこしい答え方をするな…… ……
そうか、百キロもあるのか…… 遠いな。徒歩だと何日かかるかな……
俺がそう考えていたらナビゲーターから提案があった。
『この結界は凡そ一ヶ月の効果を保証しております。ですのでお二人にご提案です。この結界を拠点として、先ずはレベルを上げる事を推奨します。今のマスターの魔力では職を
いや、ちょっと待てよ! 武士だから倒れたんじゃなくて、もしも
『倒れはしますが気絶はしなかったと思いますよ、マスター。話を戻します。先ずはレベルを上げて出来る事を増やして行きましょう。そうですね、目標はマスターがレベル10。ミコトさんは出来ればレベル12まで上げる事にしましょう。そうすればマスターの職、
おおっー! 車を作れるのか! それなら頑張ってレベルを上げないとな。俺はそう思い、ミコトさんを見ると、何やらブツブツと言ってらっしゃる。
良く聞こえないな……
「どうしよう、屋外なんて…… 初めてが青姦なんてハード過ぎるわ…… でも、ワイルドなオッサンはその逞しいアレを青空の元に振りかざして……」
耳をすませるんじゃ無かった…… ミコトさんは妄想癖があるようだ。
『マスター、ご本人がその気の様ですので、今なら押し倒しても大丈夫ですよ』
だから、『大丈夫ですよ』っじゃねぇよ! そんな要らんことを教えてくれなくていいから、結界の外に危険は無いか教えてくれよ。
『マスター、何を言ってるんですか? 結界の外は危険だらけに決まってるじゃないですか? そもそもこの森はウ・ルセーヤ国で【処刑の森】と呼んでいる場所で、この世界の
フムフム、最初は俺だけ結界の外に出て、その魔獣か魔物を倒してレベルを上げると。そして、俺がこの結界周辺の魔物に楽に勝てるようになってから、ミコトさんを連れて魔獣、魔物を倒していくと。よし、分かったぞ。
俺は納得して、ミコトさんを見ると
「オッサン、一人だけ危険になりますけど、どうかよろしくお願いします。食事はできる限り美味しいものを作って待ってますから」
おおう! こんな芸能人顔負けの美人さんに頼まれたらオッサンはもう気合が入りまくっちゃうよ!
「まあ、先ずは俺が様子見してきますよ。ミコトさんは結界内から出ないように気をつけて下さいね」
俺はそう言ってから、職を
【
俺はマンションの一室だけを建設した。うう、コレだけでも倒れそうだ。因みに職を
うーん、慣れるだろうか? とか思ってたら…… またやりやがりましたよ、ナビゲーターのヤロウが……
『あっ、マスター、作るなら言ってくれたら良かったのに。この辺りに落ちてる木の枝や木の葉、土なんかを素材として利用すれば消費魔力の軽減になったんですよ。美人なミコトさんに早くいい所を見せようって、私に相談なしに作るから今の目眩、吐き気が襲ってきてるんですよ、次からは相談してくださいね。なーに、そのときはミコトさんには黙っておきますよ。私も出来るナビゲーターですから!』
って、ミコトさんに筒抜け状態の今、それを言ったらバレるとは思わないポンコツナビゲーターに俺はいつか機会があるならば一発でいいから頭を
「オッサン、大丈夫ですか?」
ミコトさんは目を瞑って座り込んでる俺を心配してくれている。が、昭和のオッサンは美人に弱みは見せないのだ。顔を上げて、サムズアップしながらミコトさんに俺は言った。
「大丈夫ですよ、問題ありません。俺は今日は外でこの焚き火を見ながら寝ますから、ミコトさんはあの部屋を利用してください。中に多分ですが着替えなんかもある筈です。ユニットバスですけど、風呂もありますから。明日の朝に俺も使用させて貰います。あ、ちゃんと鍵がかかるから閉めておいてくださいね。俺が寝呆けて入ってしまわないように」
そう言うと、私一人だけなんてとか、オッサンこそ疲れてるんだから使用してくださいなんて言うのを半ば強引に説得して部屋に入ってもらった。なんやかや言って女性を屋外で休ませるなんてオッサンの矜持が許さなかったのだ。
さあて、明日からレベル上げだな。俺はそう思いながら焚き火に枯れ枝を
アイテムボックスに寝袋があったからね。初めて使用したけど寝心地は良いよ。気がついたら寝てたんだから……
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