猫乃わん太とダンジョン配信
水城みつは
ダンジョン配信回
「こんばんわ~ん、ぬいぐるみ系VTuber、猫乃わん太わん」
◆ [わんわーん]
◯ [まってたー]
◇ [あれ、背景新しくした?]
同接人数はそれほど多くはないが、固定リスナーは多い。
「今日は今流行りのダンジョン配信をしたいと思いまーす」
◇ [それで新背景か]
◯ [えっ、危なくない?]
予想通り、コメント欄がざわつく。
「今やランキングトップの半分がダンジョン配信なので、料理は無理だけど初心者ダンジョンに来てみました」
◇ [確かにDTuberの配信多いよね]
◆ [わん太きゅんの配信しかみてないから知らなかった]
◎ [だんじょん?]
「それにしてもダンジョンで暗いのかと思ってたけど明るいね」
◯ [洞窟型のダンジョンは壁が発光してるからね]
◆ [もしかしてダンジョン初めて?]
◯ [初めてならスキルチェックしないと]
◎ [すきる?]
「スキルチェックってどうするわん?」
◇ [え、え、スキル?]
◯ [ライセンスカードの裏に表示される。習ったと思うけど]
カードは…… 持ってないな。というか、勝手に入ったことになってる気がする。
「カードもってないわん」
◯ [カードないとゲート通れないはずだけど、もしや、未発見ダンジョン?]
◎ [ダンジョンってよくあるの? 初耳なんだけど]
◇ [同じく初耳orz]
「駅の改札みたいなのはあったけど、ゲートの下をそのまま通って入った」
◆ [だめー、それ不法侵入]
◯ [探索者試験受けてライセンス取らないと……]
やばい、ライセンスどこで取れるんだろう?
◇ [ひきこもってる間にダンジョンが生まれていた件]
◯ [何年ひきこもってるんだよ、もう発見から13年たつぞ]
リスナーも知らなかったみたいだし、この世界に疎いボクが知らなくても仕方がないよね。
「あー、とりあえず、今日は引き上げることにするよ、おやすみわーん」
よし、今日のところは出直そう。
こうして初ダンジョンは始まる前に終わった。
猫乃わん太とダンジョン配信 水城みつは @mituha
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます