第2話 ありふれたゴミ人間ども

目が覚めるとそこは中世ヨーロッパを彷彿させるような壁に囲まれていた。部屋は長方形状の形をしている。壁は石レンガか?良くわからん。


周囲を見回してみると、高校生だろうか。紺の制服でキッチリとした印象を受ける若者5人と赤を基調としたローブに身を包み槍を構える衛兵らしき人間達10人。

衛兵もどきの奥には金髪縦ロールの生意気そうなガキンチョと肥え太ったおっちゃんが2人きらびやかで高級そうな玉座に腰かけている。


俺が目覚めたのとほぼ同タイミングで周りの高校生らしき人物達も起き始めた。


「え…」「どこ?ここ?…」


騒ぎだす様な人物はいないみたいだ。実際頭がついてこないのだろう。軟弱な精神なんだろうな、情けない。冷静沈着な俺を見習ってほしい。

佐藤家の家訓は『いついかなる時も焦ることなかれ』だ。


そんな素晴らしい家訓を魂に刻んだ俺の腰は今ガッタガタだ。おしっこもれちゃいそう。




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最近は異世界系ばっかでくだらねぇwww @toniiki

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