7-3 犯行計画
――それは自殺。
その中でも特に顕著なのが投身自殺だ。
これには、
高所に対する恐怖感、落下することへの恐怖感が根本的に薄れているのだ。
その結果として、その方法で命を絶てるイメージが湧かなくなっているらしい。
もっとも、意識的な問題以上に、飛べるのに落ちるという矛盾を脳は達成できない。
驚いた時に身を
動物的な生存本能でもある。
だから投身自殺は、ほぼ不可能なのだ。
何らかの方法で意識を完全に絶つか、飛泳能力そのものを喪失しない限り、投身自殺は出来ない。
「
ライセンスが高ければ飛泳能力も当然高い。
それだけのチカラを持っていれば投身自殺という発想すら生まれず、実行しようとしたとしても1メートルも落下出来ずに無意識で飛泳能力を発動してしまい、落下は停止する。
そうである筈の
ここで死ぬという強い決意。それによって示したい、呪いのような思い。
「……気付いてやれなくてごめんな、
せめてもう少し早くここへ来られていたら、と
もしそれでも一歩踏み込んで、連絡をしていたら、タブレットなどが家族の元にあって真実を聞けたかも知れないのに。
「
例えほんの少しの間だったとしても。
退屈に蝕まれていた
ふうっと息を吐いて目を開く
「ハッキリしたのは、
確証が無いと言っていたが、その確証を掴むべく
「投身自殺を計った
例えば、
「まさか1体しか作ってないってことは考えにくい。
そもそもタイミング的にも違和感が強い。
元々、
傍から見ると姉妹のようだった
寧ろ、それが引き金になっているようにしか見えない。
ならば、
無くはないが、だったら尚更、同じ死に方を設定しないだろうし、やはり復讐の方法としては回りくどい。
「効率が悪くても、回りくどくても、どうにかして
殺害方法はコレでなきゃならなかった。計画を実行するタイミングもココでなきゃならなかった。
でもその撃鉄が弾いたのは――復讐とは違う別の、何か。
「
客観的に見たら
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