6-2 大丈夫ついでに
赤黒く澱んだ
日が沈むように希望の火が消えかかり、絶望の影足が伸びる。
その影がいよいよ
本来なら、そんなことに反応していられるような状況ではない。
でも。それでも、何かにすがりたい気持ちが……何かに救われたい気持ちが、その着信に応答させた。
「は……い」
「お、出た出た。良かった良かった。
声の主は
「こ、こと……
「あー、いよいよ。無理すんな。ごめん、悪かった。怖かったよな。でももう大丈夫。今度こそ本当に、大丈夫だから」
でも
きっと助けが来る。きっと助かる。
「大丈夫ついでに、少し話を聞かせてやろう」
呑気に
それは、
「えっ――」
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