5-5 井の中の蛙は光を嫌う
思い返せば、判断ミスだったと思える要素はいくつかある。――いや、いくつもの間違いだ。
場の空気に流されて冷静な判断をしなかった。
自分の判断ミスが招いた窮地なのに、まるでそれを救いに来たヒーローのようなこの振る舞い。
課外活動の調査とはいえ、一部隊。その隊長は自分だった。心のどこかで『困ったら
まったく……子供じゃあるまいし。もっとしっかりしなくちゃダメだろう。
――はぁ。
黄金世代だとか、首席だとか、未来のクラス4だとか、色々チヤホヤされて、何を浮き足立っているんだ。井の中の蛙も良いとこだ。
こんなんじゃ
……まぁ、きっと会ってくれないだろうけど。でもいつか認めてもらえると信じている。
だから。
だから、こんな所で足踏みしてる場合じゃない。
待っていたらジリ貧だ。全滅は避けられない。
「僕が、やるしかない」
倒せる算段なんかこれっぽっちも無いけど。
攻撃力は
そんなバケモノ相手に僕ができることは――
「『
出し惜しみをしている場合じゃない。
僕がどう思われたって良いんだ。
皆を守るんだ。ここから生きて帰るんだ。
……なんだ? キィキィキィキィ煩いな。
本質を知らされていなくても僕の
さあ、今からキミは捕食者じゃない。捕食される側だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます