11 魔女との思い出の話 2

◇ 始まりますよのご挨拶 ◇



つくもせんぺいです。

出会ってくださりありがとうございます!


さてさて前回が過去一騒がしく、ちょっと自分でも引き気味ではございますが、今回はまったり授業のお時間です。

むしろ前回の塗りつぶしを狙っています(笑)



◇ 魔女の呪文1 その2 ◇ 



【小学生の作文にひれ伏しなさい】の続きです。


では早速。

前回は、



1 書く事柄を決めておく

2 書かない事柄も決めておく

3 大胆に自分中心で

4 周囲をしっかり観察



上記を伝えるために、魔女先生が小学生の作文を用いて授業を行った。

けれども当時の自分はホントかよ! としか思えなかったということを話した。

……そのはず……つもりです(苦笑)



今回はその話をもう少し掘り下げて、教材を起承転結に分裂させた魔女先生が、その場面をどう煮込んだのかをお話しできたらなと思います。


なのでざっくり前回の教材の抜粋から。

前回、【かい水よく】という題材を扱いました。

(小学生)が海水浴に行ったことを感想文にしたものです。


・起承転結の簡単な説明

・感想文の該当するあらすじ

・書き出し抜粋


上記3点の構成でお送りします。





起:物語の導入部のこと。


ここでは、子ども会で海水浴に行ったこと。

裸足だったから砂の上ではじっと立てなかったこと、水がぬるくて気持ち悪かったことが書かれていました。


抜粋:子ども会で、かい水よくに行きました。



……うむ、ほとばしる抜粋不要感(汗)





承:書き起こした文章をぐっと広げる部分。字数も最も多くなるとのこと。……そうなのですか??


ここでは、海での僕の様子が主に書かれ、五感で感じたことが書かれていました。

あと、わかめがにゅるにゅるで気持ち悪いけど面白いから、みんなで投げたとか。


抜粋:でも入っているとだんだん気もちよくて……(略)



……うむ、ますますほとばs(以下略)





転:魔女先生は映画のクライマックスに例えていました。文章の中での変化や、山場の部分。知識としては言わずもがな、なのでしょうが。


ここでは、泳ぐ時間が終わり、船に乗ったことが書かれていました。

小学生の作文、視点が素直で飾り気はないですが、ここは読む方にも発見があるかもと載せちゃいます。


抜粋:

海でおよいだあと、ふねにものりました。風がびゅんびゅんきてすごかったです。ふねが通ると、海の水がどんどんうしろにながれていって、海がふねをよけているみたいで「おもしろいなぁ」と思いました。ふねのうしろは、海の水がわいているみたいでした。水がこゆい白にみえました。


という文章でした。

なんでが漢字書けるのに、なぜ船とか乗るはひらがななのってツッコミたい気持ちは抑えましょう。





結:。と、教材には書いてあります。それは分かってるのです魔女先生。

自分なりにここに取り上げていない他の教材も合わせて解釈すると、結びの部分は、人の数だけその文章の本懐が書かれている。

そう言われているような気がしました。


どういうこと?

そう、あなたの心に……と言っておきます(笑)


抜粋:海でおよいだり、ふねにのったりして、とても楽しかったです。また行きたいです。



結!





とまぁ、教材抜粋はおしまいです。

創作論書く方、どうやってあんなに面白く書けるんだとはなはだ疑問ですが、あくまでも思い出語りだからと目を逸らします(苦笑)


ちなみにこの作文、小学2年生のものでした。

抜粋少なすぎて分からない?

ごもっともw


自分がこの作文を読んだときに感じたのは、短い中に複数の出来事を言葉にしていることが単純にすごいなと思いました。

あとは水がわいているみたいとか。考えたことないなぁと。

だって一つのこと掘り下げたくなりませんか?

そう言ったことも含めて、起承転結の中に冒頭の4つの事柄を大事にしなさいということだったのだと思います。


思い出話ですので、エッセンス程度ということで(^^;



◇ ホントにお勉強がキライですね? ◇



違います。説明がニガテです。

痛感(泣)


少しは前回の掘り下げになったのか、ならなかったのか。

ただ、この小学生の作文を教材に用いた魔女先生は、この章立てを以下のようにまとめられました。



私たち大人が文章を書く大事な条件の一つに、「生き生きと動いている心を持つ」ことが大事になってくるようである。

「おとなの思考力」と「子供のような感受性」。

これは矛盾する要素だがあながち文章を書く人間だけに要求される条件ではない。

どんな分野でも一事を成した人の話を聞いてると、この二つを感じられる。

また何かを成したというのでなくても、印象に残る話をした人というのは、心の柔らかさを感じさせるものだ。



と、魔女先生の経験値で語られると重量感しか感じませんが、不肖の弟子の自分が通訳すると、「のびのび書けよ」です。

いや、ホントに。



◇ 話を畳む前に、起承転結って重要なの? ◇



さて、2000字も迫ってきており、授業の話だけでも良いのですが、もう少し。

起承転結って皆さま書いてるときに意識されていますか?

恐らくプロットの段階では大まかには設定されているのかなとは思います。


でも、世の中に数多くある物語。

全てがその法則に則っているわけではないし、それぞれが独立しているわけではない。

現在は特に混在しているように感じます。


なぜか?


なろう系が流行し、が加速したこと。

ショート動画が流行し、情報を処理する速度や価値観が変化したこと。

色々と理由はあると思います。

でも古文が古文と定義されるように、必然的な物かなとも自分は感じています。


変則的な『起』。

例えば、


『メロスは激怒した。』


太宰治の「走れメロス」有名ですよね。

これ、物語の起こりとしてはです。

ですが、その引き込みの強さと、それ以降途切れない疾走感により、物語としてあの他はないという起こりになっています。



なら、現在の流行のラノベは?

転生・転移・ざまぁ・TUEEEE・悪役令嬢etc.

数あるなろう系と呼ばれるものの流行には、現在社会の生きにくさや、自己承認欲求の現れ等、なんだかとっても難しく言われておりますが、そもそもなぜ受け入れられやすいのか?

今回の起承転結に沿ってこじつけると、物語の起こりに、境遇についての転の部分が混在しているんだなぁと。


起+転→承(ここがかなり長い)→転(無いことも)→結


となっているから、情報がもたらす快感が、他の読み物と違うのかな?

なんて、創作論でもないのに考えてみたりしました。

根拠はございませぬ。



◇ 締めましょう。文字数が大問題 ◇



毎話毎話長いでござい。

まとまらない話題をここまでスクロール下さった方には感謝感謝です。


魔女先生の授業、【小学生の作文にひれ伏しなさい】は今回で終了です。

2年習ったからまだまだありますので、良ければ今後もお付き合いください。


では、いつものご挨拶。

誰かの何かになれることを願って。

ではでは(^^)


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