9 剣の前の懺悔室での話(編集後記)
◇ まずはご挨拶 ◇
つくもせんぺいです。
出会ってくださりありがとうございます。
そろそろ編集後記をする時期かもしれない!
そう思い立ってまた後夜祭の焚き火の前なわけですが、近況では申し上げましたが、いまインプット期間です。
書こうとすると「脳が……震える……っ!」って顔色の悪いおかっぱさんみたいなテンションになります。
分からない方は、リゼロで松岡禎丞さんをお探しください。
素敵ですよ……ふふ(^^)
◇ 不思議と呼ばれた物語 ◇
『人知れず造られた僕の為の剣』
の、
日付が変わる前はぼかして書いていたのですが、気が変わりました。
内容に大きく食い込むような言及を含みます。
ネタバレ悪! と言う方は、この回はスルー下さい(笑)
でも大体の方は、こういうの好きなのかな?
あれ?
どうしてこうなった?
という点を吐き出しておきたいなぁと。
ホントに誰得の
◇ 以下、懺悔室より ◇
Q.汝、物語の構成を申してみよ。
A.はい。
物語の流れとしては、
前語り・本編6話・後語り
以上の8話構成でございます。
前語り、後語りは
本編はピノという名の、黒炭の民という、人のようで人ではない種族の男の子を主人公とした一人称視点での物語。
黄金くじらという巨大な脅威に己が身を
前語りの文体を固めにしたので、2話目以降のPVの減少値から、ライトなファンタジーを好む方の受け入れが課題なのかな? と、発見もある構成でした。単純に琴線に触れなかっただけかも知れませんが(^^;
Q.汝、この作品に起きた問題を申してみよ。
A.この作品については、以前言及した
【主人公強すぎ問題】に伴い、
いくつか書きながら自分の手を離れて
どこかに行ってしまわれた感があり、
1 ピノ強すぎ問題
2 くじらのポテンシャル不足
3 ギミック難しい
です。
いや、根本。
作品を否定しているわけではありません。
結果、自分が最初に描いた物語よりも壮大なものになり、……燃え尽き症候群になってはいるわけですが(苦笑)
もう少し振り返りをさせてください。
1 ピノ(主人公)強すぎ問題
こちら、作品を読んでない方に軽く説明すると、超人的な膂力を有する主人公が巨大なくじらに立ち向かうお話。
作中に誰が為に自身を賭すのか、という雰囲気が出せればいいなと思っていたのですが、……えー、主人公のスペックが高すぎて、苦戦の絵が見えなかったという。
性格が物怖じのないのんびりで、苦労が見えない。
じゃあ弱体化?
そもそも制限つけてる種族なのに?
制限とは、傷を負うと血の代わりに炎が噴き出し、自身を燃やすことでした。
と、1の問題から、2に続きます。
2 くじらのポテンシャル不足
本作の敵役。
巨大な、あらゆるものを黄金の砂に変化させるチカラを持つくじら。
構想時、これ1対1無理筋では? という強大な存在だったのですが、
あれ? 生身って、主人公が例えば遠くから
……で、あんな感じです(暴論)。
魔法は出したくなかったので、素材が変化しました。
結果、何処からともなく機械がやってきました(笑)
瞳に鉱物を黄金に変える光を放つ機関を持った、くじら型の何か。壊れかけ。
異世界ファンタジー? の始まりです。
SFではないので、大丈夫です。多分。
3 ギミック難しい
今回の主人公が使う剣。無骨な杭のような大剣でした。先端にくじらを釣り上げるための釣り針、その後、くじらの身体に穴を穿つ杭、最後に討伐を伝える花火が備わっている設定でした。
ギミックについては最初から構想にあり、流れ自体は概ね変わらなかったのですが、
あれ? 戦いってスムーズに行くものなのか?
そう頭をよぎったのが最後、釣り針の失敗があり、花火の消失が生まれました。
副産物として、剣が脱皮し鏡面になり、テレジーを伝い炎をまとわせ剣が伸び、最後は金の花火が上がりました。
釣り針の失敗のお陰で? 主人公のダメージが蓄積した結果にはなり、戦いがまとめられましたが。
一応、鋼の融点と金の融点では、金の融点の方が温度が低く、花火前の根拠づけはしたつもり。
……と、ざっくり3点でございます。
Q.……3点か?
A.……いえ……。
他にも、コメントにもあった螽斯謎問題は、当初螽斯が砂漠につき立つ剣の前で歌うだけの妄想劇だった。
ホントかどうかは夢想の彼方、みたいな。
それを後語りと、鏡のくだりを書く時に、ピノが爆発の際に飛ばした片目が衝突し、生死の境を彷徨い、瞳に残った記憶を確かめるべく砂漠に立つ存在になった。
ピノの最後の描写に視界が潰れている事をどことなく入れたが、描写不足でした。
そして螽斯は一人じゃ砂漠に来るの無理だろうと、パンプスが生まれた。
その友人との会話が思ったよりシリアスだったので変更したら、なんだか主人公が不思議な感じになったり、……色々ありました(泣)
何よりも、
「寝ていい?」
このセリフから主人公は自分の手を離れました。
いや、本当に最初と全然違う(笑)
Q.汝、結局何が言いたいか分からん。
申してみよ。
A.皆さん、どれくらい構想してから、
想定通りに書き上げていらっしゃいますか?
想定していた文字数は少し増えた程度でしたが、今作、6割くらいは変わったと思います。
自分で書いているくせに、なんだか変わった体験をしたなぁと思った次第です。
どうしてこれを書いたか?
……書かないと次に進めなさそうでしたので、ワガママですかね(苦笑)
ごめんなさい(._.)
◇ 満足しましたか? ◇
読み返すと、これを読んでいただくことが果たして読み物としていかがなものか?
そんな疑問しかありません(苦笑)
文字数もなかなかにあるし∑(゚Д゚)
今回の話は、この話題のみで、飛ばしやすくしようと思います(^^;
最後に、エッセイ書いている間に思いついた、主人公ピノのように、一冊の物理防御力が高い作品をご紹介させてください。
どゆこと?
この本どの態勢で読むのが正解なの?
と、疑問が浮かぶ本のことです。
京極夏彦氏が有名どころかな? 失礼(^^;
歩いては読めない(笑)
柴田よしき
炎都シリーズ
炎都・過都・遥都・宙都
人外の絡んだ事件が起こり、京都をその脅威から取り戻す的な物語(未完)なのですが、そこらの週刊誌なんてめじゃない程に厚くなっていく作品です。
物理的に。
遥都はなぜ2冊にしなかったのかいまだ謎。
特徴的なのは、視覚的演出を狙ったクライマックスの場面転換です。
数行毎に場面が切り替わります。
これを小説でするのかぁと、個人的に当時は懐疑的でした。
現在の方が受け入れやすいかもですね。
物語の流れは読みやすく、エンタメ性も高いです。
さて、お付き合いくださいました方、本当にありがとうございます。
次回作も頑張ります。
次のファンタジーは短編児童小説コンテストに向けてかな?
また、誰かの何かになれることを願って。
ではでは(^^)
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