第10話 魔法の才能

どうやら俺は魔法の才能があるらしい。


この世界では6歳頃に魔法の適性がわかって、適性があって魔法が将来使える見込みがある子供は、魔法学校に通うことで、魔法の使い方を学んでいくとのことだ。


それが5歳の段階で魔法が使えていると言う時点でありえないことなのだという。


しかも、一族秘伝の「氷」属性の使い手。


また、氷の魔法が発現したのは、数十年ぶりのことらしい。父も母も自分がその一族であることはわかっていたが、どちらも魔法適性がなかったのだ。


数十年ぶりに魔法が発現したのが俺で、しかも5歳で魔法が使えてしまうという天才の扱い。


異世界に転生してから、順調すぎやしないか?


前世とは大違いだ。


あまりに幸運すぎて、逆にこの先の人生に災いが降りかかってこないか、心配なんだが。

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