職員室の聖職者

 皆さん、ご機嫌いかが?女庭メオですわ。

ふふっ、うふふっ。

 もう、男子〜〜♪ そんなに私を奪い合わないで欲しいですわ♡

 マネージャーになんて、なるつもりないんだからねッ!(ツンデレ)


 と、いうわけで今回は『マネー』を考察しますわ。


【マネー】

マネー。つまり、お金ですわ。

人類が発明した最たるものと言われていますわ。資本主義の根底を支え、人類発展に大きく寄与した反面、その格差が生む闇は深いですわ。

 ロンダリングすべきはマネーではなく、人の方かもしれませんわ。


【キャッシュ】

現金及び現金同等物の事ですわ。

 別の意味で、CPUのバスやネットワークなど様々な情報伝達経路の転送効率を向上するための記憶階層の実現手段を指す事もありますわ。

 ややこしい話は置いといてキッシュを食べたいですわ。


【カネ】

 金太郎はキンタロウですわ。カネタロウと読むと守銭奴みたいですわ。


 それでは皆様、本編スタートですわ。



「やあ、アッシはハオちゃん。埴輪な魔砲少女だよ。職員室に呼び出しをくらったよ」

 この時が来ました。ハオちゃんの功績が讃えられ、賞賛される日が。

 きっと、模範生として崇められる事でしょう。生徒会長の座も夢ではありませんね。


 そんなハオちゃんを待ち受けていた担任は言いました。

「はにわハオ。このプリントを教室に持って行ってくれ」と。


 なんと!!お使いイベントだけでした!

それもその筈、ハオちゃんは今日の日直だったのです。 しかし!


「もう一人の日直の姿が見えないんだよ」

 そうです!日直は二人一組、男女ペアが昔からのになってます。

 そんな理不尽に立ち向かうヒロインでしたが、もう一人の日直を非難するほど彼女の心は狭くありません。

「ヤロウ。見つけたら制裁だよ」

 …… ただ、浅かっただけです。


 プリントを受け取り、ハオちゃんが職員室から出ようとした時でした。

『おおおお!ハオよ。ヨクボウが溢れているぞう』

 埴輪の髪留めが艶やかな美声を轟かせます。

職員室という聖域でヨクボウとは、きっとアグレッシブな敵に違いありません!


「ちょっと、はにわさん? ついでに隣の7組に、このプリントを持って行ってくださらない?」

「ちょうど良かった! はにわハオさん、コレも頼むよ」

『くっくっくっ、この教材も1組に運ぶのだ。そして力尽きるが良い、魔砲少女よ!』


 これはッ? 『ついでに押し付けちゃう』ヨクボウの様です! 四方よりハオちゃんを様々な荷物が襲います。まさに荷が重いピンチです!

「ハオちゃん、変身だよ!」

 これは堪りません。髪留めにタッチしたハオちゃんを光が包みます。さあ、早く変身して先生の職権濫用を食い止めましょう!

 さて、今日のハオちゃんのサービスショットはッ?!


「ハオちゃんは、バニーガールだよ」

 あはぁ! セクスィーです! ハオちゃんは、現在めっぽう見なくなったバニーガールに変身しました!

『くっくっくっ、そんな変身ごとき教材で押し潰してやるわぁ!』

 ヨクボウの先生はハオちゃんの誘惑に負けじと、丁寧に教材を渡そうとします。この敵は『敬客愛品けいきゃくあいひん』を心得た恐るべきヨクボウの様です。


「脱兎の如く逃げるよ」

 しかし!それをハオちゃんは、ヒラリとかわしました。華麗な職務放棄が皆を魅了する瞬間が訪れます。


『くっくっくっ、甘いわぁ魔砲少女!』

 なんて事でしょう! その行動を予見したかの様にヨクボウの先生はハオちゃんの背後に回り込みました!

「バニーガールは失敗だよ。ピンヒールが機動力を奪うんだよ」

 何故バニーガールはピンヒールと網タイツが標準装備なのでしょう?! コレは兎を亀に勝たせない為の国家的陰謀に他なりません。


 ハオちゃんが教材に押し潰されそうになった時でした。職員室に可愛い声が響きました。

「そこまでですわ、押し付けのヨクボウ! メオちゃん…… 変身ですわッ!」

 なんと! (サブ)ヒロインが駆けつけました! メオちゃんは首飾りを握りしめて変身します。その姿は……

「プレイボーイですわ」

 ああッ! 超イケメンです! 甘いマスクと、なんだか甘いシャンプーの香りが漂って来そうです! ちなみに同名の某雑誌は関係ありそうですが、縁もゆかりもありません。


「メオちゃん、助かったんだよ。バニーガールとプレイボーイの組み合わせは最強だよ」

 ハオちゃんは再び立ち上がりました。不安定なピンヒールを履きこなして。


『……なんという美男美女ッ! ゆ…許さんぞぅうう!! くらえッ数学ドリルッ!』

 ヨクボウの先生は眩しい二人にブチギレました。難問ドリルが二人に迫ります!


「いくよ、メオちゃん、魔砲!『埴輪ハニーフラッシュ』!」

 ハオちゃんの魅惑なバニーボディから放たれた閃光魔砲が、ヨクボウ先生の視界を奪いました。

『目、目がぁ、目のやり場に困るぅ!』


 ヨクボウ先生は悶絶する中、メオちゃんがトドメに掛かりました。

「ふっ、ですわ。ヨクボウを手当たり次第 い押し付けるなんて男らしくないですわ。男は自らの責任で困難に立ち向かうものですわ。 魔砲!『アイ接触コンタクト』!」

 メオちゃんのウインクが炸裂しました。追撃で歯がキラリと輝きます。

 そのイケメンすぎる魔砲によりヨクボウは『眩しすぎるぅう!』という断末魔と共に滅びました。


「悪•霊•退•散!」

「悪•鬼•殲•滅!」


 こうして今日も魔砲少女達の活躍で古墳中学校の平和を人知れず守りました。

 他の先生が目撃している?

細かい事は気にしないで頂きましょう。


          –––– つづく

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