第28話 刹那の風景5:メイキング対談:音信と後書き4
――<杜若 音信:◇3ケルヴィー(続き) 289頁>
薄 : まあそういうわけで、69番目の勇者が強くなるための布石を置きながら、ついにこの本筋に入っていくわけですよ。69番目の勇者が修行してる間に、同期を取ろうとして相棒を探すと、相棒死んでたよと。
緑 : カイルらしいと言えば、カイルらしいけど、ケルヴィーとしてはマジかよ、って感じだね。
薄 : で、この相棒が、カイルの精神安定剤として働いていたんだとわかる。妻と子供の顔とかも忘れられないように、この部屋を飾っていたんだというようなことが、語られるわけです。
薄 : まあ、なんていうか。忘れたくないという気持ちは、召喚された者はみんな持っていると思うんだけど、それをどう表現するかというところで、こんな感じになりました。
緑 : セツナも、Web版で同じようなことをしています。
薄 : で、その後にこうね。妻子一筋だって言ってるくせに、女に振られたことあるんだろうって。青くなっていたじゃないかって言われるわけだ。
緑 : 誰のことだか。
薄 : まあね、なんとなく察しはついていると思うんだけど。カイルにとって大切な存在だった女性に『さようなら』といわれて別れてきた事実が語られると。ここも女性もどんな状況だったかもぼかしたけど、Web版が進めば謎が解けるはずです。
緑 : うん。まあ。
薄 : で、先に進むけど、それにしても、この二人、最低だよね。こう、俺たちの流儀だから、大げさに煽り立ててやるって言ってんですよ。煽り立てるのが、俺たちの流儀ではなむけになるって、本当に最低だよ。彼らからは、はなむけもらいたくない(笑)
緑 : 「お前、何勝手に死んでんだよ、このクソガー!」とか言われそうだよね。
薄 : そうそう。
緑 : まあ楽しくていいんじゃない?
薄 : 悲しい別れ、しんみり悲しい別れするよりはっていう感じだね。
薄 : その後で、八聖魔に喧嘩を売ったって話です。これもWeb版読んでる人にも、にんまりしてくれる人と、こんな名前知らないなと思う派に別れると思いますが。
緑 : それWeb版のほうの名前を、最近変えました。八魔導師から八聖魔に。
薄 : 名前がかっこ悪かったんだ。というのは半分冗談で、もう半分の理由は、とその前に、他の修正した文言も含めて、変更した役職名を先に列挙してから、理由を書きます。教皇→聖皇、八魔導師→八聖魔、八騎士→八皇騎です。元々、エラーナのトップはエンディアを信奉する者の最上の地位にある者という意味で『教皇』をあてていたんですが、それだと国政を担う者としての側面がないので、書籍化にあたって『聖皇』にしました。聖が宗教的意味合い、皇が国政的な意味合いを持ち、それを統括する者の身分が『聖皇』です。そして、八魔導師や八騎士は、宗教よりなのか、国政よりなのかが一目で分かるように、八『聖』魔と八『皇』騎に名前を変えました。
緑 : それで、まあ八聖魔に喧嘩を売ったっていうのは、こういうことだったんだよっていう後付けです。
薄 : それは、当然だよね。人工生命体のケルヴィーが書籍用に作られたキャラクターだから。でも、それじゃ、最初に喧嘩を売ったときにエピソードはどういうものだったかというと?
緑 : 没になりました。薄浅黄め、許さん。
薄 : 私のせいじゃない。
薄 : まぁそんなことを話しながら時間が流れ、69番目の勇者に先生って言われて、同期がきれます。
緑 : 名前つけられてるね。
薄 : まあね、アルダって名前をつけられました。
緑 : いいね、弱き者って。勇者に対して弱き者って言えるっていうのは、結構、皮肉だよね。
薄 : そうかもね、で、その流れのせいで、69番目の勇者の名前は、またお預けになったね。
緑 : そうね。
薄 : 本当の名前をずっと今まで伏せててるのは、意図的に伏せてるんだけど、2章までの、2章?3章?2章だったかな。
緑 : 2章の終わりだね。
薄 : 69番目の本名が知りたかったらWeb版を当たっていけば、おそらくたどり着きます。
緑 : 1話しか出てない。
薄 : 不憫すぎる。まぁ、だからこそ、書籍の杜若で書くことにしたんだけどね。Web版でも、いつか再登場します。
緑 : 後で再登場する前に掘り下げたいなと思っていたのを、杜若でやっている感じです。
薄 : そうそう。でも、ここまで弱そうな雰囲気にするつもりはなかったけど。今の時点でも魔導師として考えるなら、あの世界の人間と比べれば、格上になるんだけどね。光と闇の属性が使えるのにね。魔法使わせている場面が、1巻にしかないからかな。
緑 : でも勇者らしい勇者だよね。この69代目の勇者は。
薄 : 69番目ね。
緑 : そうそう、代目じゃ、だめだったんだっけ。
薄 : そうなんだよ。まぁ、使い分けているのは、ケルヴィーだけですが。
緑 : じゃぁ、僕が69代目っていってもいいじゃない。
薄 : でもなぁ、今はケルヴィー視点の話だから、あえてケルヴィーにあわせて、いっています(笑)この69番目と67代目の違いについては、気づいてくれた人もいると思うんだけど、68番目とか69番目に対して67代目とか30代目とかなんかあるんだけど、まあ単純に勇者として認められていないっていうことです。番目はね。
緑 : ん?
薄 : ケルヴィーが、まだ勇者としてお前を認めていないぞって。
緑 : ああー。
薄 : だから、ケルヴィーが69代目って言った時には。卒業ってかんじかな。だから、代目にはそういう意図があるんです。ケルヴィーさん的にね。
緑 : それって、杜若の最後まで言わない感じかな。
薄 : 涙なくいしては語れない物語になる……はず?
緑 : ないわー。
薄 : で、これで語っておくことは全てかな?
緑 : そうだね。
薄 : ああ、これ忘れてた。1巻でカイルが言っていた『別の大陸』だけど、5巻で『名も無き大陸』って情報が追加されました。
緑 : なんか、その情報で何か新しく分かったことある?
薄 : 別の大陸なら候補の大陸が2つあるけど、『名も無き大陸』なら候補が1つしかなくなるでしょ。
緑 : 竜国のある大陸も、名前はないかもしれない。
薄 : そんなことある?まあ、あの大陸の名前は、まだ発表してない気はするけど。
緑 : 名も無き大陸っていう名前かもしれない。
薄 : そうだったのか。それじゃ、カイル関連の情報に何も新しいものは加わらなかったと言うことで。
緑 : そうだね。
薄 : まあそんな感じで、後は後書きだね。
緑 : もういいよ後書きは。
薄 : そうはいきません。
緑 : 後書きなー。何も言うことないよ。
薄 : いや、あえて言うけど、緑青、いつも楽しすぎだよね。
緑 : いや違う違う!それは語弊がある!薄浅黄、3巻とか4巻で僕に言った言葉、覚えてる?行数足りない。足りないから、緑青の分削っていいって、言ったんだよ!
薄 : ああ、4巻ね。
緑 : 今回は言われなかったけど、3巻とか4巻とかの後書き、自分の文字数がたらないから、緑青の後書き削っていいって、言ったんだよ!
薄 : 緑青も、もう少しまともに書けばいいのにと、いつも思っています。
緑 : どの流れで、そんな言葉が出てくるんだ!それに僕が書く量増えたら、薄浅黄の分量減るよ?
薄 : ちゃんと書いて。
緑 : 書いてんじゃん!
薄 : まあ、今回はね2行か3行ぐらい増えたよね。いつもは、もっと少ないもんね。
緑 : 少ない方が、薄浅黄的には助かるでしょ。
薄 : というか、あれだよね。もう少し6巻は1章の最後だから、もう2ページ増やして欲しいな。
緑 : いらないよ。後書きでそんなページ数。
薄 : いや、いるいる。
緑 : いらない、いらない。
薄 : どうしても4ページ欲しいからさ、今度4ページくださいって、お願いしようと思って。足りないでしょ、だってどう考えたって。
緑 : 足りるでしょ、どう考えたって。
薄 : だって、5巻だって、削りに削ったんだよ、後書き。
緑 : 何をそんなに書くことがあるんだよ。
薄 : だって、69番目の勇者のこともさ、今回この対談で言ったようなこともさ、後書きに書きたかったとこもあるんだよ。
緑 : あのね、あのね、そんなね、後書きはね、私はね、自己満足だと思ってるんだよ、作者の。
薄 : いいよ、いいよ。だから、自己満足で。
緑 : いらないんだよ、そんなものは。
薄 : 私はいるんだよ。緑青は行数を埋められないから、そんなこといってるんでしょ。小学校の感想文、やたら改行して行数稼いでた緑青だから、仕方ないけど。
緑 : そんな事してないよ。というか、さも見てましたというようにさらっと、嘘つくのやめて!
薄 : まぁ、6巻が出た時には、69番目の勇者のことについてちょっと語りたいから、頼んでみよう。
緑 : まあ、言うだけはただだよね。無理だと思うけど。
薄 : 絶対ページ数足りなくなる。
緑 : まあもらえなかったらあれだよ、緑青・薄浅黄で重ねて全部2ページ使えばいいじゃん。
薄 : まあ重ねないで、緑青はいなくなるけど。
緑 : いや違うよ、あと書き今別々になってるけど、こっちのほら、一番最後の緑青・薄浅黄になってるでしょ。
薄 : 緑青・薄浅黄なんかしないで、薄浅黄だけで。
緑 : なんでだよ、マジいい加減にしろよ。
薄 : 最後に緑青・薄浅黄で、また挨拶入れるよ。
緑 : ふざけんな。
薄 : それで大体8行ぐらいかな。で、緑青がまたサボりましたって、ツイッターでつぶやくわ。
緑 : ふざけんなよ。ほんとにふざけんなよ(笑)
薄 : まあそんな感じで長い間、長い時間お付き合いありがとうございました。
緑 : お疲れ様でした。
――対談では触れていませんが、そもそも夢の中で訓練したところで効果があるのかという疑問があるかと思いますので、その点について解説を追加します。元々、勇者は筋力などは成長しません。最初から極限状態だからです。よって、勇者に必要なものは戦闘知識や適応力になります。また、魔法については、魔法陣の構築などは知識の分野になります。なので、勇者が強くなるための訓練は、ほとんどが頭の訓練に帰結し、したがって睡眠学習と非常に相性がよく、夢を自由に制御できるケルヴィーが指導してくれるのであれば、確実に強くなるというわけです。
――ようやく、メイキング対談を終わらせることができました。ここまでお付き合いしていただき、ありがとうございます。5巻の発売から2週間くらいで終わらせるつもりでしたが、私が腰を痛めたため、かなり遅れてしまいました。ご心配をおかけしまして、申し訳ありませんでした。寝てる分にはあまり痛くなかったのですが、座るとかなり辛かったです。現在、湿布と痛み止めを飲んで、ようやく作業ができるくらいまで回復しました。
――これにて、メイキング対談は終了しますが、感想などを頂けましたら嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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