終わらない物語
時雨はる
終わらない物語
ピピピピピッピピピピピッ
朝、6時30分。目覚まし時計の音で目が覚めた。
朝ごはんを食べ、制服を着て、学校に登校する。
クラスの人気者じゃない。成績はふつう。超能力なんてない。転生したりしない。物語の主人公になんてなりえない。
ありきたりな高校生である僕。
友達と話して、昼ご飯を食べて、部活をして、家に帰る。
何も面白くない。世界に埋もれていく物語。
勉強して、夜ご飯を食べて、風呂に入って、寝る。
そんな人生。
僕はここから出られない。
本が閉じたら、ただ、終わる物語。
本が開いたら、ただ、始まる物語。
ピピピピピッピピピピピッ
終わらない物語 時雨はる @ShigureHaru
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