占い
煙草の先から煙が浮遊する様と、
コーヒーにミルクを入れて少し混ぜた時の、混ざり切らず模様が浮かぶ様を見比べ、
同じだ、と重ねた。
どちらも、優劣無く、思い通りにいかない。
しかし、誰もそれを咎める事はしない。
どうでも良いからだ。
その煙が龍の様に竜巻いて空中を漂おうとも、摂取するニコチンの量が増える訳ではないし、
そのミルクが出発点と到着点を有した迷路を描こうとも、株価が下がる訳ではない。
ただあるのは、芸術的な何かと、ほんの僅かな悦だけだ。
(この場合、僕にとってそうであるだけで、全ての人には当てはまらないだろう)
つまり、昨日僕が失くしてしまった、
愛していたものはすべて
(本当に、それがすべてだった)
戻らないのだ。
もう、決して。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます