最終話 第8話
「て、え?どうしたの?何かあった!?」
まゆに話しかけるユウ子の姿は朝と違い元気溌溂とは程遠い負のオーラで纏われていた。
なんならつい昨日の何倍も濃い負のオーラでその身を纏っていた。
「ううん、何でもないよ、まゆちゃん。で、白馬の王子様がなんて?まさか、達彦に手を出すつもり?」
「いや、違う違う違う違う。そんなつもりないって。私タツくんに興味なんて一切湧いてないから」
全力で否定するまゆ。そんなまゆに「それは達彦に魅力がないってこと?ねえ、そういうこと?」と問いながら詰めるユウ子。
いや怖すぎだろ。何があった?「助けろ」って目線でまゆが見てくるけど無理すぎだわ。怖すぎるもん。
「達彦も達彦だよ?なんで将来を誓い合った女の子の前で違う女とイチャイチャしてるの?」
ヒェッ!?矛先がこっちに飛んできた。ていうか、将来を誓い合ったって何?
「昨日言ってたじゃん。一生俺のそばにいてくれって」
あ、昨日のアレのこと?いや、あれは親友として…。
「それに今日だって新婚旅行はカナダでいいよねって話ししてたじゃん」
聞いてなかった話ってもしかしてそれ!?重大な話聞き逃したな俺!?
「あれ?もしかして、全部ボクの勘違いだった?さっきから達彦何も言ってくれないしやっぱり…」
ずーんとさっきよりも深く深く落ち込んでいくユウ子。今にも死にそうな雰囲気を醸し出している。
「あ、いや、勘違いじゃないぞ。そうだよな、俺たち将来を誓い合ったもんな。う、うん、そうだ!そのはずだ!!」
俺は親友兼幼なじみのために少し嘘をつくことにした。まあ、大丈夫だろう。俺らが結婚できる歳の頃にはこいつもこんなこと忘れてるだろうし。
「ホント?よかった。ぜっーたい!約束、だからねっ。大好きっ」
そう言って蕩けた笑顔を俺に向けてくるユウ子。いや、これ訂正できる…よな?
ちなみに10年後。俺たちはそのままゴールインした。いや、言い訳させてくれ。あの、あまりにも、ユウ子が、可愛すぎた。
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初めましての人は初めまして。わたくしまるべーと申します。この度はこのような拙作を手に取って読んでいただき誠にありがとうございます。さて、今回わたくしは性癖と言う名の欲望に忠実に従って1文字1文字性を込めて、失礼、精を込めて作らせていただきました。途中どのように書けばいいのか少し迷ったりもしましたが、無事にこの度完結まで持って行けて嬉しい限りでございます。また、新たなts作品も出せたらなと思っておりますのでそちらも読んでいただけたら幸いです。では、また。
普段は勝気なts娘が特定の相手にだけ弱みを見せる系の小説って、いいよね。
あんな後書きのふいんき(なぜか変換できない)は僕には合わない!!
ちなみに、ここまで読んだ人はまるべーポイントを一個贈呈です。集めても何もありません。
あと、ふいんきでもう「雰囲気」が出てきちゃうんですね、なんか寂しいです。
【完結】普通のts少女 まるべー @marub
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