猫乃わん太とホワイトデー2
水城みつは
謝罪配信
「今夜は謝罪配信をおこないます」
っと、投稿完了。
昨晩のやらかしに対する謝罪配信を行うことをSNSに投稿した。
不慮の事故とはいえ、配信を途中で投げ出すことになってしまったのはVTuberとしてあり得ない失態だ。
いや、ハバネロがあんなに危険なものだったのがいけないんだ。
ボクがわるいのではない、きっとハバネロのせいに違いない。
許すまじハバネロ、もともとへの字のお口がもっとへの字になった。
「こんばんわ~ん。ぬいぐるみ系VTuber猫乃わん太わ~ん。
今日は昨日の配信に対する謝罪配信を行いたいと思います」
◯ [まってた。だいじょうぶ?]
◆ [おみみがへにょってる]
◎ [大丈夫そう?]
みんな心配してくれてたみたいだ。
「昨日は途中で配信打ち切ってごめんなさいだったわん」
申し訳なく気持ちから、ぺたんと耳が伏せる。
しっぽも下がっているのだが、短いので多分わからない。
◆ [いいよ、いいよー]
◎ [もんだいない]
◇ [体調大丈夫?]
リスナーの優しさが嬉しい。
「今日はもう元気だよ。
気をとりなおして、昨日の続きを食べていきたいとおもいまーす」
◯ [やった]
◆ [なに食べるの?]
「さすがにマシュマロはやめて、一緒に買ってきてたチョコにします」
◎ [チョコいいねー]
◇ [クッキーじゃなかった]
「クッキーもおいしそうだったよ。
キャンディーは舐めてるともごもごして配信できなさそうだったからあきらめた」
チョコの方も売り場のお姉さんオススメをいくつか買ってきたのだ。
あまってもおやつに食べればいいしね。
「ロシアンチョコっていって、骸骨の形してるの。
ロシアで作ってるのかな?
ラズベリーとかジンジャー?デンジャー?とか色々入ってるみたい」
◎ [え?]
◆ [えー]
◯ [ちょ、ちょっ]
「ちょっと形が怖いので、一気にいくよー」
目を合わせないように、目をつぶってパクっと逝った。
―― 本日の配信は終了しました……
猫乃わん太とホワイトデー2 水城みつは @mituha
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます