二日目 阿紫上敦也
◆阿紫上敦也◆
なんか璃子が哲学的なこと考えてるぞ……
反論すると、そのような制度がなくても名前がないだけで、それに準ずる状態はあるだろう。
そう思いつつ、声をかける。
「なんか機嫌悪いね。」
「そういうあんたは月曜日が嫌じゃないの?」
そりゃまぁ。
「もっと寝ていたいとも思わないし、学校のほうが楽しいことは多いし別に良くない?」
これは本音だ。
家で璃子をからかうのも楽しいが、学校のほうが色々なことが起きて楽しい。
そう思っていると、璃子が制服のことを考えていた。
制服姿の皆か…見てみたくもある。
あ、璃子が教職員をディスり始めた。
教職員に恩義はないけど擁護しとこう。
「教職員だって忙しいし、能力も万能じゃないんだよ?」
たまに
なんか納得しれくれたようだ。
そろそろ学校に行かないと間に合わない。
テレポートして、どんなにギリギリでも間に合うやつもいる。演算なしで能力を使えるのはちょっと羨ましい。
「よし、学校に行くか。」
「あんたは私のスマホに入ってるだけでしょ。」
痛いところをついてくる。
とか話していると、クラスメイトの緋村栞と出会った。
彼女は俺が第一位だと知っている数少ないうちの一人だ。
彼女以外俺のクラスだと一人くらいしか知っていないと思う。
その一人というのは俺の親友だ。
会議という名の食事会で、初めて出会ったときの気まずさと言ったらない。
「月曜日やだね。」
「ほんとにないよ。敦也が月曜日って良いよね、とか言い始めてさぁ。」
あれ、もしかして月曜日嫌じゃないの俺だけ?
「また夫婦喧嘩してたの。」
「夫婦じゃないっ!!」
あ、璃子が恥ずかしがってる。
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいんだよ?」
うんうん。激しく緋村に同意する。
「だから違うって。私と敦也はただの幼馴染っ!」
「わぁ、僕傷ついたな〜。」
ほんとにちょっと傷ついてたりして。
「ちょっと今黙っててっ!話が紛らわしくなるっ!」
そんな理不尽な。
「今日も仲のよろしいことで。」
「そもそも四六時中一緒にいて、あまつさえスマホに入ることを許してるんだよ?これを夫婦と言わずして何と呼ぶの?」
「確かに……」
そこ、納得しちゃ駄目な流れじゃないの?
個人的には構わないけど。
と話していたら学校についた。
最近は璃子がこの関係の説明を諦めつつある。
今日も楽しい一日になりそうだ。
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