三日目 坂田璃子

◆坂田璃子◆

この学校では、授業時に、能力のタイプによってクラス分けしている。

発火系、水流系、空間系、心理系、電気系、特殊系などに細かく分かれて授業を受ける。

数学や物理などの必修科目はクラス単位で受けるが、自分の能力を伸ばしたり、理解を深める授業は分かれて行う。


私と栞と敦也は特殊系の授業を受ける。

特殊系と言っても要するに分類できなかったあまりなので、敦也の能力は一切わからない。


ちなみに今はクラスで受ける物理の授業を受けている。


敦也は授業中は流石にスマホにいるわけにはいかないので、どこからかでてきたタブレットに入っている。

変わってねーじゃんとか言わないでほしい。

私も思ってるけど言うのを我慢してるのだ。


ちなみに席は、私の机の上に敦也の入ったタブレットがあるという感じだ。

困ることがあったらいけないということだが、困ることってなんだ?

と思い敦也(入りタブレット)を見ると、


「じゃあここの答えを、よそ見してる坂田さん。」


運悪っ。

えっ。なんだろう。まずい、わからないぞ。

と、思いタブレットを見ると、


『√e²λ』

とめっちゃ主張してきていた。


もう分からなかったので、


「√e²λ」


というと。


「正解です。素晴らしい!」


と言われた。

助かった…


なんでよそ見はバレてカンニングはバレないんだよ!

とりあえず目で敦也に感謝すると、


『いや、ほぼ俺のせいだし。』


と、書いてあった。

こいつ何気に今の計算も速かったし色々できんだよな。

何もしないから分からないけど。


次の時間は能力だ。

これが能力を伸ばしたり、理解する教科だ。

この時間は座学の場合もあれば、実技の場合もある。

今日は座学だ。

敦也が、


「よかったね、今日は高位の能力者についてらしいよ。璃子の大好きな第一位も出てくるかもよ。」


と言う。


そんな情報どこから手に入れるんだよ!

という私の文句も虚しい。

敦也が言うからには実際にそうなのだろう。


「はい。席につくですよ〜。」


と先生が入ってくる。

この人はこの人で能力者だった気がする。

この学校は生徒も教師も普通の人がほとんどいない。


「じゃあ今日は高位の能力者について説明していくですよ〜。」


うちの先生は、緊張というものがマイナス側にカンストしてるけど、めちゃくちゃできる人らしい。


「高位の能力者って言っても、色々なひとがいるんですよ〜。緋村さんみたいに特殊系のひともいれば、けっこうテンプレ能力のひともいるし、1〜3位みたいな能力いっぱい化物のひともいるですよ〜。」


いや化物のひとって、人なのか化物なのかはっきりせい。


「たいていの高位能力者が決め技を持ってるですよ〜。たまに、第一位とか何しても決め技になる人もいるですよ〜。」


「けどよく使う技は第一位もあるですよ~。」


そう。

私為血液ブラッド·ジャスト·フォー·ミーからの血塗聖母ブラッディ·メアリという第三位までなら間違いなく食らったら死ぬ技がある。

本人は使いたがらないようだけど。

前半は触れた人の血液のDNAを読む技で、後半はDNAが分かる血を操れるという能力だ。


そんなこんなで一日は過ぎ去り気付けば授業は終わっていた。

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