第二話

 二つの事件、その一つ目は、魔物の暴走スタンピード。魔物の森にいる魔物が群れをなし人が集まる場所を襲う現象だ。


 この事件の際に、魔物を多く討伐したために隊長に昇格した。本当なら騎士とかが相手してくれるが、スラムの住人は助けてくれないからな。



 もう一つの事件、それは子爵家子息行方不明事件だ。その事件のおかげで僕は力を得た。

 “黒い何か”と言う力を。


 “黒い何か”について自分なりに実験して調べてみた。

 “黒い何か”は切れることはなく、柔軟で僕の思い通りに動く。ただし範囲内で。範囲は10m程度かな。正確な長さは分からない。

 次に分かったのは、“黒い何か”は僕に接していないといけないこと。例外として僕と接触している固体からも出すことができる。離すと消えるけど。


 この事件が理由に入っているのは、事件の後にスキルが増えていたからだ。


 スキル。先天的なものと後天的なものが二つある。


 前者は... まぁ? 才能みたいなものかな。自慢じゃないけど(残念なことに)僕にはなかった。


 次に後者。努力の結果と言いたいとこだけど、こっちにも適性がある。適性次第で獲得できたりできなかったりする。魔法適性と違って確認できないのが難儀なんだよね...。


 僕が獲得したスキルは《上級剣術》と《上級体術》の二つ。

 僕はもともと《中級剣術》と《下級体術》、《下級弓術》、《下級隠術》の4つ。

 実はこのスキルは大人と見劣りしないくらい高いらしい。

 全部じっちゃんに教わったのだが、全く知らなかった。


 話が逸れたが、要は二つのスキルが上級になっているという点がおかしいのだ。一つだけなら何も問題がないのだが。

 問題なのは下級が短期間で上級に上がっている点だ。


 問題なんだが原因が分からないから、今はなんとも言えないんだけど。

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