第12話 現地情報・郷土料理の大山おこわ定食

 ともあれ、小窓の食堂車とビュフェで腹ごしらえもできて頭も目もシャキッとしましたから、あとは空いた自由席に乗込んで、岡山に参りました。

 その日は文理大さんと打合せをして、あとはこのホテルで懇親会や。

 ここなら特にホテルに出入せずして、エレベーターですぐに自室に戻れます。

・・・ ・・・ ・・・・・・・


 1泊して、翌朝は朝食をいただいて、それから朝1番の「やくも」に乗りましてね、朝からカレーですよ。

 ま、これで腹はしっかり満たされますからな。


 あとで温泉にも入ることですから、ビールは、飲んでおりません。

 珈琲なら、飲みました(苦笑)。

 ああいう田舎の路線は線路状態が悪いのか、飲み物なんかがこぼれることもあるようですけれども、今回は特に揺れることなく、快適に珈琲を飲めましたよ。


 でな、諸君、これ、ドナイヤロ?


 私、「やくも」の食堂車で、珈琲をぼちぼち飲みながらメニューを見たのね。

 ポークカツ、まあ、トンカツということになろう、それから、ハンバーグやら、そういうものはメニューに載っておるのに、ステーキがないの。

 一応ハンバーグステーキとは銘打たれてはおるけど、いわゆるビフテキのステーキがないときたものである。

 まあ、新幹線のほうにはあるが、陰陽連絡の田舎路線と言っては難だが、そういうところを走る列車では、にぎり寿司は言うに及ばず、ビフテキなんかは、やっぱり、なかなか食べる人がおらんのやろなぁと、そんなことを考えさせられました。

 さっきから田舎呼ばわりが過ぎておるようですが、別に岡山が田舎とは言っておりませんから、お気を悪くなさらぬよう(苦笑)。


 ただこの列車ね、メニューとは別に、郷土料理と称して「大山おこわ定食」なるものがあったの。

 朝からこんなものを食べたら酒飲んでしまうから、やめといたけど(爆笑)。


 ウエイターのアンチャンに聞いたら、これは日本食堂の米子営業所が担当している列車、この「やくも」の他に「まつかぜ」や「出雲」があるそうですけど、ここらでも提供されているとお聞きしました。

 ただ、上りで売切れたら下りはない。

 他はともかくこればかりは、営業所の米子でしか食材積めんからや。

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