ＪＰ

第１１話 １０月天秤１１月天蠍

『１０月』天秤宮 葉狩公平【男性】「ハカリ　コウヘイ」

【WIN WINよりもEVEN EVENで】

出来れば勝利数や勝利点は同じ方がいい。

WIN WINと言うやつだ。しかし

EVEN EVENでも円く収まることは案外多く無いか？

　この場合、痛み分けみたいな概念も入って来るが

傷を得て、初めて握手に応じるやり取りにも希望を見出したい。

　職業柄、体重計を開発して販売しているが

年代によっては、体重と言う数値よりも

体形と言うラインに留意する流れが出来つつある。

　体重以外にも骨密度やBMI値を算出しても

この体形なら未だ食べても大丈夫、と判断する人達も現れ始めている。

体重からは目を背け、体形を凝視するEVEN EVENの新時代。

　体重神話を信奉する世代に働き掛けるしか

売上向上は望めない、のか……？

追記：対談企画がにわかに持ち上がっている。

指名するなら当然、両子兄弟だろう。

彼も計量業界でしのぎを削って生きている人種。

解り合えたり、対立する思考を持っているに違いない。

俺の担当楽器はSTAR GRAM

撮影のインスタグラムと計量のグラム数を掛けている。

撮影時のシャッター音を効果的に挿入する楽器だ。

奴の担当楽器はW TAP DANCE

両子兄弟のシンクロ率を見せつける機会が与えられた。

正直、二人が羨ましい。

県大会の代走伝説は、今でも語り草だ。

奴等は麻雀をして来なかった。

それに関しては、俺の方が勝っていると勝手に思っている。

今からじゃ追いつけないよ、俺の領域には。

1999年の形式上の世紀末（本当は１年違う）

2000年のミレニアムイヤーに多感な時期を過ごした

愛すべき同朋たちよ。

共に集い、大いに語らおう。

そんな言葉を書き残して、次へとバトンを繋いで行きたい。

『１１月』天蠍宮 ビューリ【男性】「ビューティフル・リヴァー」

【二代目に襲名したい！　本気のLGBTQ】

　同級生BANDのヴォーカルに就任した。

LGBTQヴォイスなんて囁かれているが

自分に特別なパフォーマンス等、出来るのだろうか？

　否、本当は解っている。

男性性でありながら女性性を体現する方法を。

自己の性と世間の性の性差を表現すればいいのだ。

化粧っ気の無いオッサンだが、耳飾りにはうるさかったりする。

アイラインだけは、任意で引いたりもする。

100％女性性に近づける必要は無い。

100％男性性を誇示する必要も。

自分らしい「％」でビューティフル・リヴァーを体現する。

未だに当人には許可を取っていない状態だ。

許可が必要な立ち位置なら、断腸の思いでMICを置こう。

　御本家のビューリ氏は神田うのさんと親交を深めていた。

自分も、お店の壁に神田うの似のホステスを募ったことがあったけど

そんなに上手くは行かず。

　実際の神田うのさんと面識は無いし、ご本人は本当にいい人かも知れないが

こちとらが急ごしらえで準備したそっくりさんは

そんなでも無かったら、なんか萎えてしまいそう。

　そっくりであることを自覚して、近づけようと努めている方ならば

ある程度合格ラインには達するのだろうけど……。

　同級生から聞いた話、情報の錯綜になるけど

アタシの口からも残しておきたいと思って。

前述通り、ビューティフル・リヴァーの本名は百瀬由一と言う。

とても綺麗な名前ね、そっちで営業してもいいくらいに。

「アンタが先だって調べておきなさいよ！」

って笑われながら怒られたけど、返す言葉が無いわ。

　夢は紅白歌合戦に出場すること？

そうね、その辺は対談企画で詰めて行こうじゃない。

全ては、巡海ちゃん次第だと思うけどなあ。

彼女が提案するパフォーマンスが世間のニーズと合致すれば

もしかすると、もしかするかもよお？