私と会うなんて(アン)ラッキー7だね
鯵の閉まり
第1話
この世で最も恐れられている最悪の魔女は、かつて
王都全域を滅ぼし、その周辺まで焼き尽くしたといわれている。
そのせいかその魔女の配下などは後々魔女狩りと言うもので裁かれ、魔女の居場所を特定した人族は勇者と共に再戦し、見事魔女の首を取ったのだがあまりの再生速度に人族は計り知れぬ、誰も到達することができぬ深淵の奥深くに魔女を封印したのであった。
...............はずなんだが。。。
「貴方様は本当にずはらしいお方ですわ、一生ついて行きます」
俺の腕に引っ付き、今もこれでもかと言うほ胸を押さえつけてきているこいつ、ローデシアは最悪の魔女と俺に名乗ってきた。。
♢
俺はほんっとう何も持ち合わせていないただの王都の住人だ。
家のお金の問題で魔法学院は通えないし、かと言って物売り商人の雑仕事を任されているので力もない。
きっかけが見当たらないんだ。
こんなにこの人に引っ付かれてる理由が分からない。
本人曰く、昔貴方様に助けられたとかなんとからしいのだが。。
「いっ!」
色々考えていると、おでこの辺りからなにかに衝突してしまった。
見上げると、ガタイが大きくいかついお兄さんがいたではありませんか。
「おいおいにいちゃん.....いてぇじゃねぇかどこ歩いてんだ?あん?!」
「す、すみませんッ!」
「ほっほー横にいるねぇちゃん可愛じゃねぇかよ、
こんなパッとしないにいちゃんよりさぁ俺と遊ばねぇか?いっぱい楽しませてやるからよ」
そっ、そうだこいつは最悪の魔女なんだ。。
俺がアンラッキーすぎるためこんな人と会ってしまった。殺される前に、ナチュラルにこの人に渡したい。だけもそんな人道から外れたことできないけど。。
「ど、どうz」
口が勝手に動き、あわてて黙ると横の人がプルプルと震えていた。
「わっわわわわ私の貴方様がパッとしない?なにを言ってるのですかこのカスは............このお方を侮辱した罪、万死に値しますわ」
すると彼女は目の前にいるガタイデカオに視線を合わす。次の瞬間彼女の目が青くなり、1秒後彼は途端に倒れ出した。
「ふふっ、これで邪魔ものも消えましたね?」
これまでずっと抱きついていたのだが、より一層ギュッとされ、寒気が走ったのだった。
ぁぁ俺の人生アンラッキー7だなぁ。
私と会うなんて(アン)ラッキー7だね 鯵の閉まり @ajikou
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