第5話 10時のお茶出しの意味を理解するのは難しかった
僕の働いていたウズノ老人ホームに限るのかな。
他の場所は知らないけど職員の年齢層が年上ばっかりでしかもタバコもお酒も飲むし、コロナが流行っていなかったら必ず飲みに誘われてたかもな。
僕はちなみに紅茶しか飲めません。
タバコも吸いません。
覚えてる内容の順番が多分違うと思うけど、それは許してね。
4月ごろに同期が入ったんだ。
僕は嬉しかったのだけ覚えてる。
きっと、僕と同い年で20代だと勝手に思ってたら、まさかの30代ってオチでした。
しかも2人とも30代。
それで2人とも介護福祉士の資格持ってるから、僕とは全然違う。
それなのに同期なんて呼んで良いのかってすごく考えた。
それぞれ老人ホームによってやることは違うと思うんだけど、ウズノ老人ホームでは朝10時になると『お茶出し』っていうのがあるんだ。
お茶出し=水分補給って意味でね。
それぞれ利用者さんが好きなものを飲むんだけど、フロアに一つずつウォーターサーバーの飲み物バージョンがあるんだ。
確かりんごジュース、ウーロン茶、緑茶、水だったかな。
そのウォーターサーバーは利用者さんだけでなく、職員も飲んで良くて、よく僕は掃除のおじさんが勧めてくれたりんごジュースを飲んでたよ。
でも、お茶出しってなんで言うんだろうね。
だって普通の人が聞いたら、そのままお茶出しちゃうじゃん。
現にその間違いを僕の仕事場では間違えてた先輩がいました。
それで、水分補給をしたら誰が何杯飲んだかを正の字で書いていくんだ。
それで、誰が何杯飲んだか分かるようになるでしょ。
利用者さんによって毎日飲むものが違うのはなんていうか不思議だったな。
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