第3話
4人でいつまでも一緒に居たいと思った俺は目前に控えていた高校生活の一大イベントである修学旅行で鹿児島に行く事になっていたのだが全3日間のうち2日目の自由時間を4人で回らないかと提案してしまったのだ。
本来ここは龍也達カップル2人で回らせる方が面白いだろうが修学旅行の班が4人からだったのでこう言う形にするしかなく実質朝美と俺そして奏と龍也の2グループと言った組み合わせになり、有名なシロクマなどを食べたりお土産屋を巡ったりしていてその途中クラスの人達と遭遇するのはやはり避ける事のできない事なのをすっかり忘れていて俺や龍也の友人と出会う度「お、やるやん涼平ダブルデートかよwww」など想像以上に様々ないじりを受けたが事実と異なるものであっても照れるものがあり、その日の夜にはホテルの部屋が同じ友人2人には「俺と朝美は付き合ってるのか」や「奏と龍也は付き合ってるのか」について詰問されたのだがそうなる事を察していた俺は事前に奏へおそらくそういった旨の事を聞かれるがどこまで答えて良いか聞いていたため予定通りの回答で貫き通したのだ。
その後は、龍也達の事は話題にあげず3人でたわいのない会話をして消灯時間まで時間を潰して2日目は終わり、3日目には龍也を含んだ友人8人程でトランプをしていると突然俺のスマホから電話の通知音が鳴り少し席を外し電話に出てみると奏の友人からのものであり話を聞いてみると「奏は龍也が告白の勢いに押し切られて付き合ってくれただけで実は好きでは無いのでは無いか」と不安そうにしているのが目に付いて龍也と話す事が出来て連絡が取れるのが俺だけだったそうでどうなのか聞いてくるように言われ即座にそばに居た龍也を呼び出しどうなのか聞きながら電話かけて来てくれた子にも聞かせていたのだが龍也は「人を好きになったことがないからこれが好きなのかどうかが分からない」と答えた瞬間に友人ちゃんが「例えばの話、奏が他の人と話していたり取られたりするのは嫌か?」と質問したらすぐに「そんなの嫌だ」と答えた、その回答を聞いた俺と友人ちゃんは2人声を揃えて「それが好きって言うんだよ!」とツッコんだのだがそれが奏にも聞こえていたのだろう、奏が出て来てここまでの話をしたら今までの不安が全て払拭されたのか泣き出し龍也は泣かせてしまったのじゃないかとオロオロし出してその状況を知った俺達はめちゃくちゃに笑うなど沢山の思い出の残る3日間だったが俺たち4人の日々は修学旅行の終わりと同時に崩壊が始まった。
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