第二節

 そこから気がつけばどれほど経っただろうか。僕は気がつくとベッドの中に居た。あの衝撃の余韻よいんからの記憶という物が無く、時刻は深夜一時となっている。普段はこの時間に寝るというのに、この時間に起きてしまったものだから、どうしたものかと悩む。

 彼女は起きているだろうか、どうしているだろうか。それだけを考えながらメッセージを送るか悩み続け、違和感を覚える。彼女はなぜ唐突にあのような行動を取ったのだろうか、と。

 僕からしたら嬉しい以上の感情はないし、彼女と結ばれたいと願ったことがあるのも本当だ。ただ、それは願わない夢なのも僕は知っていた。彼女も知っていたはずなのだ。だから、あの行動はおかしいと直感が告げている。だけど、なにか引っかかるものがある。

 やれやれ、その謎が解けるまでは寝れそうにないなとため息を付き、少しずつ辿っていくことにした。


 結論から言えば、理由も意味も何も見つからなかった。ただひたすら謎が続いていた。もうこの時間に彼女にメッセージを送るのは迷惑でしか無いし、止めておこうとベッドの中に潜る。

 こう言う時に限ってまた寝れず、人肌寂しく思う。あのような事があった後だ、それはそうだろう。どうしようもない時間を僕は過ごし、そして体感で一時間経ったあたりで僕は夢の中に入っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る