第2話 お風呂にて

 迷いの森を出ると小さな集落がある。


「あの村で休みましょうよ」


 ウエルが提案してくる。ここは風呂にでも入ってゆっくりするか。村人と交渉すると有料でお風呂を貸してもらうことになった。私が脱衣所で服を抜いていくと。肝心なことに気づく。そう、ウエルは女子大好きな性癖なのだ。


「ウエルは別の場所に入りなさい」

「むー」

「どうしたのですか?ウエルさんも一緒に入りましょうよ」

「はい、プラハさん」


 ウエルはプラハさんの言葉に肯定の返事を返す。


 むふふふふ、と、ウエルは喜ぶと小さなフェアリーの衣服を脱ぐ。

それは小さくでもナイスバディであった。


 あちゃー。


 どうなっても知らないからね。


 私は呆れてサジを投げるのであった。それから、渋々、私も脱ぐ。しかし、その体は貧乳であった。ウエルは貧乳の私に飽きたのだ。

そして、プラハさんが巫女装束を脱ぐと……。


「おおおお」


 ウエルが興奮して歓声を上げる。ふくよかな胸、引き締まったヒップ、美しい白い肌。それは女性の美の境地であった。


「いただきまーす」


 ウエルはプラハさんの胸に飛び込む。ああああ、このエロフェアリーが!入浴中はウエルにとって天国の様うな時間過ぎていくのであった。


 入浴後、椅子に座りまったりしていると。不意に思うことがある。


「プラハさんはバハムートの里を目指しているのですよね。手がかりが有って旅をしているのですか?」


 私は気ままな旅の賞金稼ぎだ。何処にでもついて行くのであった。


「西の港街のポットノに向かっています」

「そこに何かあるのか?」

「有名な占い師がいると聞いて、訪ねてみようと思うのです」


 占い師……基本、バハムートの里は誰も知らない隠れ里なのだ。情報屋に頼るのがセオリーだが先ずは占い師に頼るもの有か……。


 ところで、ウエルが赤い顔をして元気がない。


「ウエルさん、さっきまであんなに元気であったのに」

「うえ、ただの湯あたりです」


 当たり前だ、熱い風呂の中であんなに興奮するからだ。ま、天国が見られたのだ。これでしばらくは大人しくしているだろう。

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