第49話 『美桜が可愛すぎてしんどい』


「そろそろ寝よっか」


「うんっ」


 美桜と二人ベッドに入る。


 そして美桜に抱きつかれて寝るのが、いつからかお決まりのパターンになっている。


 本当は俺も美桜を抱きしめたいのだが、美桜が恥ずかしいと嫌がるので、俺も拒否られるのが怖くてしないようにしている。


 ……けど、最近は日常の中で、抱きしめても真っ赤な顔はされるけど、嫌がられてはいない。


 だから、そろそろ、もう、いいよな??


 美桜は俺の彼女で。


 俺のことを大好きだと言っていて。


 俺だって大好きだ。俺だって……抱きしめたい。


 だから今日は、いつも通り俺に抱きつく美桜の身体を、その上からそっと抱きしめた。すると


「えっ」


美桜は俺を見上げて真っ赤な顔をしてて。


「俺も美桜、抱きしめて寝たいんだけど、だめか?」


 そう聞いてみる。すると美桜は


「だ、だ、ダメじゃ……ない、けど、……美桜、ドキドキするよ? ……寝れるかな」


真っ赤な顔してそんなことを言うから


「寝れなかったら、俺が仕事行ってる間にお昼寝して」


そう言って、軽くキスをした。


 少し意地悪かとも思ったが


「……う。ちゅーするのは、ずるくないですか」


 なぜか敬語で真っ赤な顔してそんな事を言う美桜が、もうたまらなく可愛くて。


「美桜が可愛いのが悪い」


 そう言って、美桜を抱きしめたままさらにキスをした。


「んううう!!!!」


 美桜は真っ赤を通り越して少し涙目になっていて。


「ごめん、やり過ぎた?」


 そう聞いてみたら。


「……嬉しすぎて、どうしたらいいのかわからなくなっちゃうよ」


 少し拗ねたような赤い顔をしてそう言いながら、俺の胸に顔を埋めて顔を隠した。


 ……はー。可愛い。なんなの、可愛すぎるんだけど。


 こんな可愛い子が俺の彼女? 

 

 やばくないか、そんな夢みたいな事。


 ……はー。もう、美桜が可愛すぎてしんどい。


 

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