第5話 side紗愛

あと少しでお昼休みです。

午前の授業は、とっても退屈でした。

あと20分頑張りましょう。

そう思っているとスマホがブーブーブーと振動しました。

誠人「いただきます」と写真と一緒に送られてきました。

嬉しいですね。

桜でんぷんはやりすぎたでしょうか。

誠人さんが、ハートマークをみて照れてくれてたらいいな。

あ、でも人には見せないでほしい。

私だけに向けてほしいですね。

やがて、スマホがまたブーブーブーと振動しました。

誠人「美味しかった。ありがとう」と来ていました。

えへへ、誠人さんはいつもありがとうを言ってくれます。

嬉しいです。

あ、ちょうど授業が終わりました。

「お姉ちゃん、また兄さんとメッセしてるの?」

と美桜がやってきていいました。

そして、私の頬を突きます。

「お姉ちゃん、顔緩みすぎだよ」

「誠人さんの所為であわわ」

私は机にスマホを落ちてから顔を両手で覆います。

あ、メッセージアプリそのままにしてました。

「お姉ちゃん、大胆な愛妻弁当だね。

可愛いハートマークつくって」

「み、美桜。見ないでください」

私は、急いでスマホを回収しました。

その時です、スマホが再び鳴動したのは。

誠人「放課後に美桜と美味しいものでも食べてきなよ」というメッセージと1万円の送金がありました。

「ね、ねえ。美桜」

「なに?お姉ちゃん」

私は、スマホの画面を美桜に見せます。

美桜が、あきれ顔になったのが分かりました。

「兄さん、あなたって人は」

「金額おかしいのは私だけじゃないよね?」

「お姉ちゃんが愛されてるだけだと思うよ。

私だったら桁1個少ないと思うから。

あ、でもお姉ちゃんゴチになります」

「う、うん。美桜とって言ってるからそれはいいけど」

私は、誠人さんに返信しようと思いました。

紗愛「誠人さん、ありがとう」

紗愛「なんだけど、金額間違えたの?」

紗愛「高校生が放課後に遊びに行くのにこんなには使わないよ」

誠人「ああ、すまない」

誠人「ご飯が美味しかったし、紗愛のおかげでネクタイも褒められたから」

誠人「嬉しくなっちゃって」

誠人「紗愛、朝からいろいろありがとう」

誠人「今日してくれたことに対しての感謝だと思ってよ」

紗愛「う、そういわれると怒れない」

紗愛「でも、多いからね」

紗愛「私が必要だといった時だけいただけたらいいから」

誠人「俺も、考えが至らなくてごめん」

紗愛「ううん、ありがとう。誠人さん、大好きです❤」

えへへ、大胆だったでしょうか。

よし、このお金で誠人さんをびっくりさせるぞ。

もう、今日は積極的に甘やかしてやるんだから。

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