プロ野球アンラッキー7

青キング(Aoking)

プロ野球アンラッキー7

 アンラッキー7というお題を見てすぐに、野球の事でも書こうかと思い立った。

 プロ野球では8回に投げる投手をセットアッパー、九回の締めに入る投手をクローザーと呼ぶが、七回の投手をどう呼ぶのだろうか?

 僕自身が知らないだけかもしれないが固有の呼び方を聞いたことがない。

 勝利の方程式ならJFKのように固定されることはしばしばあるが、七回に投げる中継ぎ投手には固有の呼び方がないのは不思議だ。

 セットアッパーと呼ぶと八回の投手と被ってしまうし、勝利の方程式を担っているのに普通のリリーフと呼んでは特別感がない。

 

 どの球団も七回のリリーフを決めるのは困難を強いられることが多い。

 それこそ六回まで先発が好投しても七回の投手が打たれたらアンラッキー7になってしまう。

 打撃側がラッキー7なら打たれた側はアンラッキー7、勝負ごとに悲喜両方あるのは致し方ないことである。

 アンラッキー7にならないために力のある投手を登板させたいところだが、長いペナントレース疲労を考えると多投になりがちだ。

 疲労が溜まれば球質が落ちて打たれやすくなるし、八回の投手の回跨ぎさせるわけにもいかない。

 かといって敗戦処理を登板させる度胸は無論ない。

 先発投手が七回まで投げてくれればそれに越したことはないのだが、先発投手も六回七回はアンラッキーなイニングになりやすい。

 好投してもおおよそ相手打順は三巡目以降、三通り目の攻め方をしないと連打を浴びやすくなる。

 七回の投手を出すのか、先発を引っ張るのか、アンラッキー7にならないための選択が非常に難しい。

 一失点までは、といざ先発を引っ張ってもランナー二人溜めてのスリーランで同点なんてこともあるし、七回の投手に変えたが登板過多による疲労で打ち込まれたり、先発投手に苦しんでいた相手打線は俄然打ち出すかもしれない。

 どちらにせよアンラッキー7になるかならないかは結果論に過ぎない。


 今年のプロ野球も、各監督の采配を楽しみたいと思う。

 小説とは違い結果の決まっていない大興奮を味わわせてほしい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

プロ野球アンラッキー7 青キング(Aoking) @112428

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ