僕の思ったこと

なつめオオカミ

第1話 可哀想に

「可哀想に」この言葉は何気に聞く言葉だと思う。

僕はこの言葉が嫌いだ。

何故嫌いかと言われると。

僕はその言葉には同情しか感じられないからだ。

これは「可哀想」と言う言葉が同情の意味からくるものからだと思う。

同情と言う理由だけで「可哀想」が嫌いならそれは食わず嫌いと同じ感じになるだろう。

他にも僕にはこの言葉が嫌いな理由がある。

「可哀想に」

こう言う人は大抵、この言葉を言うだけで何もしない。

そう、何もしないのだ。

同情あるいは悲哀の目を向けるだけでなにもしない。

話を聞こうとも手助けをしようともしない。

一番安全である第三者から遠巻きに見ているだけなのだ。

然し、可哀想だと思い行動を起こすものもたまに居る。

そう言った人達が世間では「正義」と呼ばれるようだった。

結局のところそう言う人は少しばかり勇気があると言うだけだと思う。

なぜなら、私も第三者の目線から遠巻きに見ているだけの人間だからだ。

自分でも矛盾していると思う「可哀想」が嫌いなのにそう言う事を言う人達と同じ立場にいるのだ。

其れは私に勇気が無いからだ。困っていたりしても周囲の人たちからの目線、評価が気になって結局行動を起こせない。

そう言う勇気が無いのだ。

ただ、勇気が無いなりに出来ることはあると思う。

例えば身近な事で良い。そんな大きな事でなくても、落とし物を拾ってあげるとか俗に言う気遣いで可哀想な人は減ると思う。

そもそもの話私は「可哀想」という定義がわからない辞書で確かめると

「弱い立場や逆境にあるものに対して同情し、何かと救ってやりたい様」

と出てくるが私が見ている限り前半は当てはまると思うでも、後半は殆どの人が当てはまらない。

救ってやりたいと思ってないと思う。思っているのかも知れないがわたしには感じられなかった。


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